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ほうじ茶と烏龍茶の違いは?製法・味・香りを茶商が解説

公開日:2026/09/26 更新日:2026/09/26
ほうじ茶と烏龍茶。 どちらも茶色っぽい水色になることがあり、「何が違うの?」と思う方も多いのではないでしょうか。 実は、ほうじ茶と烏龍茶は基本的に同じチャノキから作られますが、作り方が大きく違います。 簡単にいうと、 ほうじ茶=緑茶を高温で焙煎して作るお茶 烏龍茶=摘んだ茶葉を部分的に酸化させて作るお茶 です。 この記事では、原料・製法・味・香り・色の違いを分かりやすく紹介します。

一番の違いは製法

ほうじ茶と烏龍茶の最も大きな違いは、茶葉をどのように加工するかです。 ほうじ茶は、煎茶・番茶・茎茶など、いったん緑茶として作った茶葉を高温で焙煎します。 一方、烏龍茶は摘み取った生葉をしおらせ、茶葉に含まれる酵素の働きで適度に酸化させた後、加熱して酸化を止めます。 そのため、 ほうじ茶は「焙煎による香り」 烏龍茶は「酸化によって生まれる香り」 が大きな特徴になります。

味と香りを比較

飲み比べると、違いを最も感じやすいのが香りです。 ほうじ茶は、高温焙煎によってナッツ・炒った穀物・トーストなどを思わせる香ばしい香りが生まれます。味は比較的すっきりしており、緑茶の青い香りも穏やかになります。 烏龍茶は、品種や酸化の程度、製法によって、花・果実・蜜などを思わせる華やかな香りが感じられるものがあります。 ほうじ茶=香ばしいロースト香 烏龍茶=花や果実を思わせる香り と考えると、違いが分かりやすいでしょう。

お茶の色も違う

ほうじ茶は焙煎によって茶葉が褐色になり、淹れたお茶も黄褐色~赤褐色になります。 一方、烏龍茶は製法や酸化の程度によって水色の幅が広く、黄緑色・黄金色・橙色・赤褐色などさまざまです。 見た目だけでは似ていることもありますが、色だけでほうじ茶と烏龍茶を見分けるのは難しい場合があります。 香りや製法まで見ると、違いがはっきりします。

原料は同じ?

ほうじ茶も烏龍茶も、基本的にはチャノキ(Camellia sinensis)の葉から作られます。 緑茶・烏龍茶・紅茶は、まったく別の植物ではありません。 同じチャノキでも、 酸化させずに作る  → 緑茶 部分的に酸化させる → 烏龍茶 十分に酸化させる  → 紅茶 というように、主に加工方法によって異なるお茶になります。 ほうじ茶は、その緑茶をさらに高温で焙煎して作るお茶です。

烏龍茶も焙煎する?

「ほうじ茶は焙煎するけれど、烏龍茶は焙煎しない」と覚えると少し不正確です。 烏龍茶にも、仕上げの工程で焙煎を行うものがあります。 特に焙煎の強い烏龍茶では、香ばしい香りを感じることがあり、ほうじ茶に少し似て感じる場合もあります。 それでも基本的な違いは変わりません。 ほうじ茶は、緑茶として製造した茶葉を焙煎する。 烏龍茶は、生葉を部分的に酸化させて烏龍茶を作る。 この違いを覚えておくと分かりやすいでしょう。

どちらを選ぶ?

どちらが優れているというものではなく、好みの香りや飲む場面で選ぶのがおすすめです。 【ほうじ茶がおすすめの方】 ・香ばしいお茶が好き ・緑茶の青い香りが苦手 ・食事や和菓子と合わせたい ・ほうじ茶ラテも楽しみたい 【烏龍茶がおすすめの方】 ・花や果実のような香りを楽しみたい ・中国茶や台湾茶が好き ・品種や産地ごとの香りを飲み比べたい 香ばしさを重視するなら、ほうじ茶は特におすすめです。

山麓園のほうじ茶

山麓園では、熊本県産の一番茶を使ったほうじ茶を自家焙煎しています。 一般的なほうじ茶では番茶や茎なども使われますが、原料となる緑茶が違えば、焙煎後の味わいも変わります。 山麓園では、ただ強く焦がして香ばしくするのではなく、「一番茶由来の味わいを残しながら、香ばしさを引き出す」ことを意識して焙煎しています。 ほうじ茶を選ぶときは、焙煎の強さだけでなく、「何の茶葉を焙煎しているか」にも注目してみてください。

ほうじ茶は奥が深い

同じ「ほうじ茶」という名前でも、 ■番茶を焙煎したもの ■茎を焙煎したもの ■一番茶を焙煎したもの では味わいが変わります。 さらに焙煎温度や時間によっても、軽やかな香ばしさから、しっかりしたロースト香まで仕上がりはさまざまです。 「ほうじ茶=ただ茶葉を焦がしたお茶」ではありません。 原料と焙煎の組み合わせによって個性が生まれるところも、ほうじ茶の面白さです。

まとめ

ほうじ茶と烏龍茶は、どちらも基本的に同じチャノキから作られますが、製法が大きく異なります。 ほうじ茶は、緑茶を高温で焙煎して香ばしさを引き出したお茶。 烏龍茶は、生葉を部分的に酸化させ、花や果実などを思わせる香りを引き出したお茶です。 見た目が似ていても、作り方を知ると違いは意外とはっきりしています。 香ばしい香りがお好きな方は、原料や焙煎方法にも注目しながら、いろいろなほうじ茶を飲み比べてみてください。