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極上の一玉を育てる中で生まれる、もうひとつの味わい

公開日:2026/05/12 更新日:2026/05/15

静岡の高級メロン、もうひとつの味わい

静岡県は、全国有数のマスクメロンの産地です。 網目の美しい一玉が食卓にのぼるまでには、想像以上に長い時間と、たくさんの手間がかかっています。 そして、その栽培の中で、もうひとつの素材が生まれていることをご存知でしょうか。 私たち菜乃屋のメロン漬は、その素材との出会いから始まりました。これは、高級メロンの産地だからこそ生まれた、もうひとつの味わいです。

日本が誇る、マスクメロンの産地

静岡県を代表する果実のひとつが、マスクメロン。 季節に応じて温度や湿度に気を配りながら、一玉一玉、農家さんが手をかけて育てています。 その栽培方法には、大きな特徴があります。 一本の苗に、残すのはたった一玉だけ。 苗にはいくつもの実がつきますが、その中から選ばれた一玉に、すべての養分を集めていきます。 香り高く、とろけるような果肉は、こうして生まれるのです。 では、選ばれずに摘み取られてしまった、メロンたちはどうなるのでしょうか。 私たちのメロン漬は、ここから始まります。

甘さではなく、食感を楽しむメロン

摘み取られた若い実(摘果メロン)は、「小メロン」「子メロン」(どちらも こめろん)と呼ばれています。 私たち菜乃屋のある静岡県西部、磐田市・袋井市あたりでは、昔からこの呼び名で親しまれてきました。 小メロンの特徴は「甘くない」ということ。 皆さんが思い浮かべるメロンの、あのとろりとした甘さはほとんどありません。 感じるのは、きゅっと締まった若い果肉と、心地よい歯ごたえです。 だからこそ、漬物にしたときに、コリコリとした食感が活きてきます。

農家さんのもとへ、足を運んで

小メロンは、マスクメロン育成の中で、その都度生まれる素材です。注文して入荷してくるものではありません。 菜乃屋では、週に2回、私たちが地元の農家さんのもとへ伺い、その時々の状態に合わせて小メロンを受け取っています。 新鮮なうちに、いちばん良い状態で素材をいただける。 地元の農家さんとのつながりがあってこそ、菜乃屋のメロン漬は仕上がります。

同じ素材が、漬け方で表情を変える

受け取った小メロンは、漬物の種類によって一つずつ手作業で選別します。 ひとつは、届いた新鮮さをそのまま生かす浅漬。 若い果肉のみずみずしさと、コリコリっとした歯ごたえを楽しんでいただけます。 もうひとつは、時間をかけて味を染み込ませる古漬。 まず塩蔵で素材の下地を整え、そこから味噌漬へと仕立てていきます。 ひとつの素材を、さまざまな漬け方で。 同じ小メロンでも、漬け方の違いで生まれる味わいを、ぜひ食べ比べてお楽しみください。