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マクロレンズで魅せる花撮影テクニック

公開日:2026/10/27 更新日:2026/10/27

■カメラの大林オンラインマガジン

「マクロレンズで魅せる花撮影テクニック」

今回は、「マクロレンズで魅せる花撮影テクニック」です。雰囲気ある花写真を撮るためのコツ、どんなマクロレンズを選べばいいのか、こばやし先生に紹介いただきます。

マクロレンズで魅せる花撮影テクニック

きれいな花を見つけるとつい正面から全体を写してしまい、記録用の「図鑑写真」になりがちです。雰囲気のある作品に仕上げるコツは、主役の花だけでなく「背景とボケ」を効果的に活かすことです。背景をすっきりと整理したり、前ボケや玉ボケを取り入れたりするだけで、花がぐっと引き立ち幻想的に表現できます。

標準マクロレンズで撮る花撮影

標準マクロレンズ(焦点距離:50mm〜60mm前後)は、自然な遠近感と優れた近接撮影能力を兼ね備えていて、日常のスナップから本格的な接写まで多彩な表現を楽しめるのが魅力です。被写体にグッと近づいてその周囲の雰囲気も一緒にバランスよく撮影できます。 背景の景色や色を活かしつつ、寄って大きなボケ感を出す楽しさを味わえます。お散歩や旅行先で手軽に花を撮りたい初心者にもおすすめです。 こちらは、同じ花壇に咲く花の色を取り入れた構図で狙い、背景をぼかしています。春らしい色合いでまとまりました。
町を歩きながらスナップショット。ピンクの花を前ボケとして活かしました。
普段使いできる50mmという焦点距離なので、花だけでなく、手元の小物やテーブルフォトなど、動ける範囲が限られている場所での撮影にも適しています。 最初のマクロレンズとして扱いやすいといえるでしょう。 喫茶店で休憩中の一コマも気兼ねなく撮影できます。

中望遠マクロレンズで撮る花撮影

焦点距離100mm前後の「中望遠マクロ」は、花撮影の王道と言えるレンズです。被写体との適度な距離を保てるため、画面に自分の影が入りにくく、背景を大きくボカして花を浮き立たせることができます。 最大の魅力は美しい玉ボケを作りやすい点です。木漏れ日や水滴に光が反射する場所を背景に選ぶと、丸くキラキラ輝く玉ボケが画面のアクセントになり、花を幻想的に引き立ててくれます。また、柔らかい前ボケと組み合わせることで、立体感のある1枚に仕上がります。 木漏れ日を背景に撮影。点光源は玉ボケになり画面のアクセントになります。
手前にある花の花びら越しに撮影しています。淡くボケてソフトな印象に。かわいらしい色でまとまりました。
枯草をレンズ前に配置させ、画面全体にボケを広げたことで全体的にアンティークな雰囲気になりました。

望遠ズームレンズで撮る花撮影

望遠ズームレンズでもボケを活かした花の撮影ができます。望遠ズームレンズでの撮影は、離れた場所に咲く花にアプローチすることができ、大きく切り取れるのが強みです。池に咲くハスや高い木に咲く花など、近づけない被写体の撮影時に大活躍します。 ズームレンズの望遠端(焦点距離が長い方)で、望遠レンズ特有の「圧縮効果」により背景を引き寄せることができます。大きなボケを作り出しやすくなるため、幻想的な大きな前ボケと背景のボケを同時に活かし、奥行きのあるドラマチックな世界観を表現できます。 前ボケは、手前に位置する花や葉をレンズに触りそうなくらいに配置し、背景ボケは遠く離れたところにある物を活かすことで大きくボケます。 2本並んでいたハナミズキの木。手前の木に咲く花をぼかしています。鮮やかな色は露出補正をプラスにしてハイキーで撮影すると透明感を引き出せます。

マクロ撮影で失敗しないポイント

マクロレンズを使った撮影で失敗しないコツは「適切な絞り」と「手ブレ対策」です。 被写体に近づくほどピントの合う範囲が極端に狭くなるため、緻密なピント合わせが必要になります。オートフォーカス(AF)では狙ったところにピントが行かないこともあり、そんなときは、三脚を使用してしっかりカメラを固定し、MFに切り替えて手動でじっくりとピントを合わせて撮影します。 また、開放F値のままではブレやすく、画面全体がボケてしまいますので、F5.6〜F11程度まで絞り込むことで、見せたい部分をくっきり描写できます。レンズの撮影倍率が高くなるほどわずかな揺れもブレに繋がるため、手持ちで撮影する際は、レンズやカメラの手ブレ補正をオンにし、ISO感度も高めに設定するか、あるいはオートにしておきます。