一眼カメラの基礎を知る第5回は、マクロレンズの選び方編です。近接撮影を得意とするマクロレンズ。どのような撮影が可能なのか、マクロレンズの選び方を解説します。それぞれの被写体の特徴や、メリット、デメリットを見てみましょう。
花や昆虫、指輪のようなアクセサリーなどのクローズアップに欠かせないのがマクロレンズ(ニコンではマイクロレンズと呼んでいます)。近接撮影を得意とするレンズです。
では、どれくらい近接撮影ができるのでしょうか。一般的にマクロレンズは、最大撮影倍率が0.5倍(1/2倍または1:2)から等倍(1:1)の撮影が可能です。とはいえ「等倍」と聞いてもピンとこないかもしれません。等倍とは、被写体と同じ大きさで撮像素子に写るということ。例えば被写体が1cmの大きさならば、撮像素子にも1cmに写ります。フィルムカメラの場合、1cmの被写体がネガフィルム上にも1cmで写る、というとわかりやすいと思います。0.5倍は等倍の半分。1cmの被写体は0.5cmに写ります。なお0.5倍は「ハーフマクロ」と呼ぶメーカーもあります。
通常のレンズに標準レンズや中望遠レンズがあるように、ミラーレス用のマクロレンズにも標準マクロや中望遠マクロなどがあります。標準マクロは、フルサイズでラインナップしているのは50mm。
中望遠マクロは90mm〜105mmですが、キヤノンは24mmや35mmの広角マクロもあり、ソニーは70~200mmで0.5倍、LUMIXの28~200mmは28mm側で0.5倍のマクロ機能を搭載したズームレンズもあります。
またAPS-Cサイズ専用のマクロレンズは、30mm〜40mmの標準マクロが主流。富士フイルムは60mmや80mmの中望遠マクロも選べます。とはいえキヤノン、ニコン、ソニーはフルサイズとマウントが共通なので、フルサイズ用マクロレンズも使用できます。そしてマイクロフォーサーズは、30mmの標準マクロと、45mm、60mmの中望遠マクロ、さらにOM SYSTEMの90mmの望遠マクロが選べます。
花、昆虫、料理など、オールマイティに扱えるのが中望遠マクロ。ラインナップが最も多く、寄れる中望遠レンズとしてポートレートにも使いやすいレンズです。キヤノンとLUMIXの広角マクロは、遠近感を強調したダイナミックな花や昆虫の撮影に。ソニーやOM SYSTEMの望遠マクロは、植物園など柵があって近づけない花の撮影などに便利です。
近接時は自分の影が画面に入らないように注意。さらに撮影倍率が高いほどカメラブレしやすくなります。特に0.5倍や等倍の手持ち撮影では、正確に構図を決めるのも難しくなります。手ブレ補正を活用する他、三脚も積極的に使いましょう。またピントもシビアになるため、AFで合いにくい場合はMFに切り替えるのがおすすめです。
マクロレンズは近接撮影以外にも無限遠までピントが合うので、通常のレンズとしても使えてとても便利。1本持っておけば、遠景から肉眼を超えたクローズアップの世界まで、幅広いシーンで撮影が楽しめます。