「写真が印象的になるフィルターワーク」NDフィルター編
公開日:2026/09/07 更新日:2026/09/08今回は、「写真が印象的になるフィルターワーク」NDフィルター編です。フィルターってどんな種類があって、どんな効果があるの?今さら聞けない疑問に、こばやし先生がお答えします。
カメラのレンズに取り付けるフィルター。今回はC-PLフィルターに続き、数あるフィルターの中でも、より多くのシーンで活躍するNDフィルターのご紹介です。NDフィルターの基本的な使い方とその効果について解説します。z
NDフィルター(Neutral Density=中立な濃度)とは、写真の発色や色味に影響を与えずに、レンズに入る光の量だけを減らす「レンズ用サングラス」のようなアイテムで、光の量をコントロールするフィルターです。空にかざして見てみると、まさにサングラス同様の効果が分かります。
NDフィルターを装着することで光量が減り、日中の明るい太陽光の下でも絞りを開いて背景を大きくボカした撮影や、シャッタースピードを大幅に遅くして水の流れなどを滑らかに描写する長秒露光が可能になります。
NDフィルターには「ND8」「ND16」「ND32」「ND64」などの種類があり、数字が大きいほど減光効果が高くなります(ND8は光量を1/8に減光)。撮影シーンによって必要な減光量が異なるため、用途に応じて複数枚を使い分けるのが理想です。
NDフィルターは、光量が多く、意図した撮影が難しい場面で真価を発揮します。日中でも露光時間を長く設定する、動きのあるものをわざとブレさせて消すなど、表現として活用できます。
代表的なものは、日中の滝や海岸線でシャッタースピードを伸ばし水を絹糸のように滑らかに描写する表現や、夕景・夜景で車のライトなどの光跡を一本の綺麗な線として表現する長秒撮影です。
この他にも、日中のポートレート(人物)や花などで、F値(F1.4〜F2.8など)を開放にして撮影したい方にも適しています。晴天の屋外では光が強すぎて最高シャッタースピードでも白飛びすることがありますが、NDフィルターを使うことで適正露出まで抑えることができます。
近年のデジタルカメラは手ブレ補正機構も強力ですが、NDフィルターを使用した撮影時は、手持ちで耐えきれないほどシャッタースピードが遅くなることが多いため、三脚の使用が必要です。手ブレを防ぐために、リモートシャッターやセルフタイマーも併用しましょう。
高濃度NDを使う際はファインダーが暗くなるため、装着前にピントを合わせるのもコツです。