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麹菌とは?働き・種類・酵母との違いをわかりやすく解説

公開日:2026/07/15 更新日:2026/07/16
味噌や醤油、日本酒、甘酒など、私たちの食卓には多くの発酵食品があります。 これらの食品づくりに欠かせない微生物が「麹菌」です。 カビの一種である麹菌は米や麦、大豆などに生育し、食材の成分を分解する酵素をつくります。 その働きによって、旨みや甘みなどが引き出され、発酵食品ならではのおいしさが生まれます。 この記事では、麹菌のおもな働きや種類、酵母との違いまでわかりやすく解説します。 まずは、麹菌とはどのようなものかについて見ていきましょう。
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  • 麹菌とは?わかりやすく解説

    麹菌とは、味噌・醤油・日本酒など日本の発酵食品づくりに欠かせない微生物です。 一口に「麹菌」といっても、その正体や生息環境を知っている人は少ないかもしれません。 まずは麹菌がどのような生物なのか、基本的な特徴から見ていきましょう。 ■「糸状菌」と呼ばれる分類に属するカビの一種 麹菌は、糸のような「菌糸」を伸ばして成長する微生物です。 このような菌は「糸状菌」と呼ばれ、生物学上はカビの一種に分類されます。 カビと聞くと食品を傷めたり、体に悪影響を与えたりするものをイメージする方もいるかもしれません。 しかし、カビのなかには食品づくりに役立つものもあります。 麹菌はその代表例で、味噌や醤油、甘酒など日本の伝統的な発酵食品づくりに古くから利用されてきました。 なかでも、日本の発酵食品に広く使われている代表的な麹菌が、酒・醤油・味噌などに広く使われてきた糸状菌のニホンコウジカビ(Aspergillus oryzae)です。 麹菌は「カビの一種」ではあるものの、食品づくりに適した有用な微生物として、日本の食文化を支えてきた存在だといえます。 ■高温多湿な環境で育ちやすい 麹菌は、温度や湿度などの条件が整った環境で育ちやすい微生物です。 とくに米や麦、大豆などの穀物に付着し、適した環境のもとで菌糸を伸ばしながら成長します。 日本では、温暖で湿度の高い気候を背景に、麹を使った発酵食品づくりが古くから発展してきました。 味噌や醤油、日本酒、みりんなどに麹菌が利用されてきたのも、こうした気候風土と食文化が深く関係していると考えられます。

    麹菌の働き

    麹菌の大きな特徴は、食材そのものを直接おいしくするのではなく、酵素の力によって食材の成分を分解し、発酵を進みやすくする点にあります。 ここでは、麹菌が発酵食品づくりで果たしている主な働きを解説します。 ■酵素が食材を分解して旨みや甘みを引き出す 麹菌の大きな働きは、酵素の力で食材の成分を分解することです。 米や麦、大豆などに含まれるでんぷんやたんぱく質はそのままでは分子が大きく、麹菌が栄養として取り込みにくい状態です。 そこで麹菌は、体外に酵素を出して食材の成分を細かく分解します。 この分解によって生まれる糖やアミノ酸が、発酵食品の甘みや旨みにつながります。 代表的な酵素は、以下のとおりです。 ● アミラーゼ:でんぷんを糖に分解する ● プロテアーゼ:たんぱく質をアミノ酸などに分解する たとえば、甘酒のやさしい甘みは、米のでんぷんがアミラーゼによって糖に分解されることで生まれます。 また、味噌や醤油の旨みは、大豆などに含まれるたんぱく質がプロテアーゼによってアミノ酸に分解されることと深く関係しています。 つまり麹菌は食材そのものをつくり変えるのではなく、酵素の働きによって素材の中にある甘みや旨みを引き出すために働きます。 ■発酵食品にビタミンB群などの栄養成分をもたらす 麹菌は、発酵食品に含まれる栄養成分にも関わっています。 たとえば、米麹を使ってつくられる甘酒には、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸などのビタミンB群が含まれています。 参考:文部科学省「食品成分データベース(甘酒)」 また、麹菌そのものもビタミン類の生成に関わることが知られています。 東京大学の研究紹介では、麹菌がビタミンの一種であるビオチンを生合成する仕組みについて説明されています。 参考:東京大学大学院農学生命科学研究科|麹菌がビタミンをつくるメカニズムを解明 このように麹菌は、酵素によって甘みや旨みを引き出すだけでなく、発酵食品に含まれる栄養成分にも関係しています。 ただし、含まれる栄養成分は食品の種類や製造方法によって異なるため、特定の健康効果と結びつけすぎず、発酵食品の特徴のひとつとして捉えましょう。

    麹菌の種類

    麹菌にはいくつかの種類がありますが、それぞれ性質や使われる食品が異なり、製造に使われる麹菌の種類によってできあがる発酵食品の味わいや香りにも違いが生まれます。 ここでは、代表的な3種類の麹菌の特徴やおもな用途を見ていきましょう。 ■黄麹菌(きこうじきん) 黄麹菌は、日本酒や味噌、醤油、甘酒など、日本の発酵食品づくりに広く使われている代表的な麹菌です。 黄麹菌がつくる酵素は、米や麦に含まれるでんぷん、大豆に含まれるたんぱく質などを分解し、糖やアミノ酸を生み出します。 この働きによって、発酵食品の甘みや旨みが引き出されます。 ■黒麹菌(くろこうじきん) 黒麹菌は、おもに泡盛や焼酎づくりに使われている麹菌です。 発酵の過程でクエン酸をつくるため、もろみが酸性に保たれ、雑菌が増えにくい環境をつくります。 この性質から、高温多湿な地域での酒づくりに適した麹菌として利用されてきました。 黒麹菌を使った焼酎は、コクや厚みのあるしっかりとした味わいになりやすいとされています。 ■白麹菌(しろこうじきん) 白麹菌は、黒麹菌の突然変異株とされ、おもに焼酎づくりに使われている麹菌です。 黒麹菌と同じようにクエン酸をつくる一方で、黒麹菌に比べて作業場や衣服が黒く汚れにくい特徴があります。 白麹菌を使った焼酎は、一般的に黒麹菌を使ったものに比べて、すっきりと軽やかな味わいになりやすいとされています。

    麹菌を使った食品一覧

    ここでは、麹菌を使った代表的な食品を、調味料・酒類・発酵食品に分けて紹介します。 ■味噌・醤油・みりんなどの調味料 麹菌は、味噌・醤油・みりんなど、和食に欠かせない調味料づくりに使われています。 これらの調味料は麹菌がつくる酵素によって原料の成分が分解されることで、旨みや甘み、コクが生まれるのが特徴です。 味噌や醤油では、大豆に含まれるたんぱく質が分解され、アミノ酸などの旨み成分が生まれます。 一方、みりんでは、米麹の酵素がもち米のでんぷんを糖に分解することで、料理にまろやかな甘みや照りを加える調味料になります。 このように、麹菌を使った調味料は、料理の味を整えるだけでなく、素材の旨みや甘みを引き立てる役割も担っています。 ■日本酒・焼酎などの酒類 日本酒や焼酎などの酒類づくりにも、麹菌は欠かせません。 米や芋、麦などに含まれるでんぷんは、そのままでは酵母がアルコールに変えられないため、まず麹菌の酵素によって糖に分解されます。 日本酒では、米麹の酵素が米のでんぷんを糖に分解し、その糖を酵母がアルコールに変えることで発酵が進みます。 焼酎づくりでも麹菌は使われ、原料のでんぷんを糖に変える働きを担っています。 また、焼酎や泡盛では、クエン酸を多くつくる黒麹菌や白麹菌が使われることがあります。 クエン酸によってもろみが酸性に保たれるため、高温多湿な地域での酒づくりにも適しています。 ■甘酒・漬け物などの発酵食品 甘酒や漬け物などの発酵食品にも、麹菌は使われています。 米麹からつくられる甘酒は、麹菌の酵素が米のでんぷんをブドウ糖に分解することで、砂糖を加えなくても自然な甘みが生まれます。 また、塩麹や醤油麹を使った漬け物では、麹菌の酵素の働きによって食材の旨みが引き出されやすくなります。

    麹菌と酵母の違い

    麹菌と酵母は、どちらも発酵に関わる微生物ですが、分類と役割が異なります。 麹菌は菌糸を伸ばして成長するカビの一種で、酵母は単細胞性を示す真菌類の総称です。 役割にも違いがあります。 麹菌は、でんぷんを糖に分解する酵素やたんぱく質をアミノ酸に分解する酵素をつくります。 一方、酵母は糖を利用して、アルコールや炭酸ガスなどを生み出します。 たとえば日本酒づくりでは、まず麹菌の酵素が米のでんぷんを糖に分解します。 その糖を酵母がアルコールに変えることで、発酵が進みます。 このように、麹菌と酵母は役割こそ異なりますが、食品づくりの中で互いに関わりながら発酵食品ならではの味わいや香りを生み出しています。

    麹菌に関するよくある質問

    麹菌に関するよくある質問と、その回答をまとめました。 ■麹菌はどこで買えますか? 麹菌は、通販サイトや種麹メーカーのオンラインショップで購入できます。 購入する際は、麹菌の胞子を集めた「種麹(たねこうじ)」を選びましょう。 一般的なスーパーやコンビニではあまり見かけないため、Amazon・楽天市場などの通販サイトや、種麹メーカーのオンラインショップで探すのが一般的です。 ■自宅で麹を培養する方法はありますか? 自宅で麹を培養するには、市販の種麹を使う方法があります。 蒸した米に麹菌を付けて、温度と湿度を管理しながら育てるのが基本です。 米を洗って蒸し、35〜40℃程度まで冷ましたところに種麹を混ぜ、保温しながら45〜48時間ほど培養します。 米全体が白っぽく覆われ、甘く栗のような香りがしてきたら完成の目安です。 ただし、麹づくりでは温度管理が重要です。 温度が高すぎたり低すぎたりすると、麹菌がうまく育たない場合があります。 初めて作る場合は、種麹メーカーや麹専門店が公開している手順を確認しながら進めるとよいでしょう。

    麹菌を知って発酵食品を食卓に取り入れよう

    麹菌は味噌や醤油、甘酒など日本の発酵食品づくりを支えている糸状菌の一種です。 酵素の働きによって食材の成分を分解し、旨みや甘み、香りを引き出します。 菌を毎日摂り入れて、「菌活」をはじめてみるのはいかがでしょうか。 「菌活すっきり」は、プロバイオティクス(乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌)と、プレバイオティクス(オリゴ糖、食物繊維など)を組み合わせた”シンバイオティクス発想”のサプリメントです。 1袋でとれる乳酸菌はなんと10兆個で、これだけの数をまとめて摂れるのはサプリメントならではです。 菌の働きを知ることで、毎日の食卓に並ぶ発酵食品への見方も変化していくでしょう。 まずは身近な発酵食品から、日々の食事に取り入れてみてください。

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    更新日:10/04(09/27〜10/03集計)

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