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活版名刺コラム|第1回 名刺は、あなたの分身です

公開日:2026/05/12 更新日:2026/05/12
私は長年、紙と印刷の仕事に携わってきました。 弊社の始まりは昭和33年。 戦後間もない頃、祖父母が小さな印刷所を始めたことがきっかけでした。 祖父は新聞記者として言葉を扱う仕事をしており、「伝えたいことがあるから印刷する」そんな想いで印刷所を開いたと聞いています。 正義や民主主義といった言葉を大切にし、頑固なまでに信念を貫いた祖父の話は、また機会があればお話しできればと思います。 私自身も、印刷という仕事を続ける中で、ただ印刷物を作るだけではなく、「その人らしさ」や「想い」をどう形にするかを考えることが多くなりました。 そんな中で、普段お客様とお話ししていることを、少しずつ言葉として残してみたいと思い、今回このコラムを始めることにしました。 しばらくの間お付き合いいただけましたら幸いです。
======================= それでは、第1回「名刺は、あなたの分身です」 ======================= 名刺は、ただの連絡先ではありません。 はじめてお会いしたとき、 言葉を交わすよりも先に、相手の手に渡るもの。 それが名刺です。 だからこそ私は、名刺は「その人の分身」だと思っています。 これまで多くの方の名刺づくりに関わらせていただく中で、 「どんなデザインが正解ですか?」 というご質問をよくいただきます。 ですが実は、名刺に正解はありません。 にぎやかな名刺が似合う方もいれば、 文字だけの静かな名刺がしっくりくる方もいらっしゃいます。 大切なのは、「自分らしさが自然に伝わるかどうか」。 名刺交換のあと、相手の手元に残るのは、 紙の質感や文字の印象、そして全体の空気感です。 後日、その名刺を見返したときに、 「あの人、こんな雰囲気だったな」と思い出してもらえる。 それが、良い名刺の役割だと思っています。 活版印刷の名刺は、少し不思議です。 強く主張するわけではないのに、なぜか印象に残る。 それは、インキの色や紙の厚みだけではなく、 触れたときの感覚や、わずかな凹みが、 無意識の記憶に残るからかもしれません。 これから数回にわたり、活版名刺について、 普段お客様とお話ししていることを、少しずつお届けしていこうと思います。 名刺を新しく作る予定がなくても、 「自分の名刺って、どんな印象なんだろう?」 そんなふうに、少しだけ考えるきっかけになれば嬉しいです。