気象病とは「気象病(天気痛)」は、一体どういった病気なのでしょうか。実は、気象病は医学用語ではなく、天気の変化に関連して起こる体調不良を指す一般用語です。身近なお年寄りから「雨の日は関節や腰が痛む」「古傷がうずく」といった話を聞いたことがあるかもしれません。昔から多くの人が生活の中で経験してきたことですが、かつてはその原因が分からず、「気のせい」「迷信」などと片付けられ、医療の対象とされてきませんでした。しかし近年の研究により、この不調が「気のせいではない」ことが科学的に証明され始めています。
2023年、日本の天気痛予報アプリ「頭痛ーる」のビッグデータを活用した、日本頭痛学会所属の医師らによる共同研究(※2)がアメリカの頭痛学会で発表されました。AIを用いたこの研究により、「気圧の変化が頭痛を引き起こす」という相関関係が学術的に実証されたのです。(※2論文名:‘Investigating the effects of weather on headache occurrence using a smartphone application and artificial intelligence’)この研究や製薬会社の全国調査からは、気象病について以下のような驚きの実態が明らかになっています。
圧倒的に女性に多い
気象病を経験した人の割合は「女性7:男性3」。特に片頭痛は20〜40代の女性に突出して多い。
主な症状
最も多いのが「頭痛」。次いで「だるさ(倦怠感)」や「気分の落ち込み」が続く。
地域による差がある:気象病の経験率が全国で最も高いのは「島根県」。
最も低い「北海道」の約2倍という結果に。地域差が出るのは、その土地の地形や寒暖差などが影響していると考えられます。さらに近年は、地球温暖化による猛暑や線状降水帯の頻発など、気候変動が激しくなっています。私たちは昔以上に、気象病を経験しやすい環境の中で生きていると言えるでしょう。