クロスカブ110にフルヒトロスSHIELD Lを装着レビュー
公開日:2026/10/05 更新日:2026/10/05リアボックスは「ダサい」と思われがちですが、一度装着すると便利すぎて手放せなくなります。きっかけの一つが、原付二種ブームの火付け役となったスズキのアドレスV125。成約時にリアボックスをプレゼントするキャンペーンもあり、街にはボックス付きのアドレスV125があふれました。とはいえ「モッサリしたデザインが好きじゃない」という人も多いはず。そんな人におすすめなのが、ドイツの権威あるデザイン賞「レッドドット賞」を受賞したフルヒトロス(FURCHTLOS)のリアボックスです。フルヒトロスはドイツの会社で、現在はスペインとフランスにデザインチームがいるとのこと。今回はホンダ・クロスカブ110に、樹脂製の48Lモデル「シールドL」を装着してレビューします。
シールドLの容量は48L、サイズは60×48×32cm、最大荷重は10kgです。カラーはブラック×イエロー、ブラック×シルバー、ホワイト×レッドの3色。ベースはどの色も未塗装の艶消しブラックで、前部分に艶ありブラックまたはホワイトの塗装パーツが入り、レンズ部分がイエロー、シルバー、レッドになっています。兄弟モデルとして35LのシールドSも用意されています。価格はバックレスト付きが2万9000円、バックレストなしが2万2000円。シールドSには車体に固定するベースが付属しますが、シールドLは別途5770円で購入する必要があります。付属品は特になく、取扱説明書がない点は少し残念。リアボックスの装着に慣れた人なら困りませんが、日本の代理店が扱う製品なので、ここは今後に期待したいところです。
ベースは穴が多く、リアキャリアの形状を選ばない汎用性の高い設計です。取り付けにはボルト、波板、ワッシャー、ナットを4個ずつ使い、ここは一般的なリアボックスと同じ。ボルトは長さ違いが2種類あり、付属の四角いプラスチックパーツと長いボルトを組み合わせると、短いボルトより5mmほど短くなります。計3種類の長さを使い分けられるので、フェンダーなどに干渉する場合でも車体に合わせて取り付けられます。ナットはナイロンの緩み留め付きのセルフロックナットで、途中から手では回らなくなるため工具で締めます。樹脂のベースを金属のボルトと波板で挟んで固定するため、トルクのかけすぎはベースが変形する原因に。緩み留めがあるので、強く締めなくても簡単には緩みません。ただしナイロンのロックナットは一度外すと緩み留め効果が薄れるので、付け直す際は交換がおすすめです。
シールドLは、一般的な丸っこいリアボックスとは違い、角張ったエッジの効いたデザインが特徴です。目を引くのは前方の塗装部分とレンズ部分。一般的にはテールライトを意識してレッドのレンズが多いなか、シックなシルバーや個性的なイエローも選べます。コストを抑えるため未塗装の樹脂パーツを使うボックスが多いなか、前側に塗装パーツをアクセントとして使い、質感を高めているのもポイントです。中央のフルヒトロスのロゴは塗装のクリア層の下に貼られているので、剥がれる心配はありません。さらに天板部分は交換可能で、ホワイト、レッド、シルバーなどが別売り(4000円〜5770円)。傷がつきやすい部分なので、劣化してきたタイミングで交換すると良いでしょう。ボックスとベースを合わせた重さは約7kg。48Lの樹脂製ボックスとしては、重くも軽くもないちょうどよい重さです。
リアボックスの蓋は、フラップを引っかけるフラップ式と、閉めるだけでロックがかかるロック式が主流です。シールドLはロック式を採用していて、蓋を開けるときは鍵を左に捻るだけ。開けるための別ボタンを設ける製品も多いなか、鍵のシリンダー部分で開閉できるのでシンプルです。ボックスとベースの脱着も、同じ鍵を右に捻って下のボタンを押すだけ。毎日の乗り降りや荷物の出し入れがスムーズに行えます。
蓋を開けると両側にストラップがついていて、蓋が必要以上に車体側へ倒れないようになっています。このストラップは劣化すると切れることもあるため、補修部品の用意に期待したいところ。荷室の縁にはリブが立ち、上蓋が被さる構造なので、万が一隙間から水が入っても荷室は浸水しません。ロック式のボックスは部品の精度が求められ、上蓋と荷室の間に隙間ができやすいものですが、シールドLはぴったり合っていて精度の高さを感じます。上蓋と荷室には荷物を傷つけないライナーが付き、汚れたり濡れたりしたときは外して洗えます。蓋の上面はサメ肌のように滑りにくく、荷物が増えてネットで固定するときも安心。今回借りたバックレスト付きモデルは、クッション性があり表皮も高級感たっぷりなので、タンデムする人にはバックレスト付きがおすすめです。
公式で「ヘルメットが2つ入る」とされているので、SHOEI Z-8とゴットブリンク ブレードランナー(いずれもMサイズ)を入れてみました。どちらもインカムを装着しており、Z-8は専用インカムで左右にユニットがあるぶん少し幅広です。結果、フルフェイス2個はギリギリ収まりましたが、インカム付きだとパンパンになります。次に、普段の撮影で持ち歩く機材も入れてみました。アクションカム、無線マイク(DJI MIC2)、ジンバルカメラ(DJI Osmo Pocket3)、レインウェア、モバイルポーチ、一眼ポーチ(マイクロフォーサーズカメラ望遠レンズ付き)、トラベル三脚、そしてフルフェイスヘルメット。30Lのリュックに入れて持ち歩いている機材とヘルメットが、すべて収まりました。泊りがけのツーリングも近所の買い物も、これなら活躍すること間違いなしです。
普段は45Lのアルミリアボックスを愛用していますが、シールドLは48Lで差は3Lだけなのに、積載量は数値以上の差を感じました。一般的にアルミ製はタテに長く、樹脂製は横に長い傾向があり、横広のほうが荷物を入れやすいと感じます。フルヒトロスには50Lのアルミリアボックス「レンジャー」もありますが、ヘルメットは1つしか入りません。アルミケースは質感や見た目に優れますが、積載性を重視するなら樹脂製のシールドLがおすすめです。
取り付けから使い勝手、収納力まで、動画でも詳しくレビューしています。画像をクリックすると動画ページへ移動します。