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「糖尿病」と言われた。そんな時に、確認してほしいこと

公開日:2026/06/26 更新日:2026/10/17

「糖尿病」と言われた。そんな時に確認

愛犬・愛猫が糖尿病と診断されたら、まずは動物病院での治療を最優先に。そのうえで見落とされやすいのが「口の中」です。歯周病などの口の炎症は、血糖コントロールを乱す身近な要因のひとつ。だから、確認してほしいことのひとつが「歯」です。 最近、こんなことはありませんでしたか。 水を飲む回数が、増えた。 トイレの回数も、なんだか増えた気がする。 「ちょっと気になるな」と思って、病院で聞いてみたら、「糖尿病ですね」と言われてしまった。 え、と思いますよね。頭が、少し真っ白になる。 大丈夫です。まずは、ひと呼吸。

え、犬や猫も糖尿病になるの?

はい。なります。 そして実は、その「水を飲む回数」「トイレの回数」こそが、最初のサインだったりします。血液中の糖が多くなりすぎると、糖が尿にあふれ出し、一緒に水分まで引っ張り出してしまう。だから尿が増え、足りなくなった水分を補おうとして、水をたくさん飲む。「たくさん飲んだから尿が増えた」のではなく、順番は逆なんです。 もうひとつ、見逃せないサインが「よく食べているのに、痩せてきた」。糖をうまくエネルギーに変えられず、体が栄養不足だと勘違いしてしまうために起こります。

なんで、うちの子が糖尿病に?

原因はひとつではありません。 そして、犬と猫で少し事情が違います。 猫の場合は、人間の「2型」に近いタイプが多いといわれます。最大のリスクは肥満。去勢・避妊後で運動量の少ない室内の子、10歳を超えたシニアの子は、特に注意が必要です。 犬の場合は、人間の「1型」に近く、インスリンそのものが足りなくなるタイプが中心。肥満に加えて、膵炎やホルモンの病気、一部のお薬などが関わることもあります。 どちらにも共通して言えるのは、「飼い主さんのせいで、こうなった」とは限らない、ということ。だからまず、ご自分を責めないでください。

放っておくと、どうなるの?

ここは、正直にお伝えします。 糖尿病は、放っておくと全身にじわじわ影響します。犬では白内障を併発しやすく、見えづらくなることもあります。猫も含めて、進行すると腎臓や肝臓に負担がかかったり、感染症にかかりやすくなったりします。 そして一番こわいのが、糖尿病性ケトアシドーシスという状態。呼吸が荒くなり、ぐったりして、命に関わることもあります。ここまで来ると緊急の入院治療が必要です。 でも、こわがらせたいわけではありません。早く気づいて、きちんと付き合えば、長く穏やかに暮らせる病気でもあります。

じゃあ、どうすればいいの?

まずは、動物病院です。ここは絶対に外せません。 治療の中心はインスリン注射ですが、最近は猫向けに飲み薬という選択肢も出てきました。あわせて大切なのが、食事の管理と体重の管理。特に猫は、早めに治療と生活改善ができれば、インスリンが要らなくなる(寛解)こともあります。 つまり、「糖尿病=終わり」ではありません。今日から整えれば、未来は変えられる病気です。

これだけは、気をつけてください

・自己判断でインスリンや食事を変えない(必ず獣医さんと相談) ・水とトイレ、体重、食欲の変化を、メモしておく ・「いつもと違う」が一番のセンサー。迷ったら受診

そして、ひとつだけ確認してほしいこと

糖尿病と歯周病は、切っても切れない関係です。 まず、人の話から。日本糖尿病学会のガイドラインでは、糖尿病の人は歯周病になりやすく、逆に歯周病を治療すると血糖コントロール(HbA1c)が改善することがあるとして、歯周治療が「強く推奨」されています。実際、糖尿病の人は歯周病にかかる割合が高く、海外の大規模調査では約3倍という報告もあります。 そして、これは犬や猫でも無関係ではありません。獣医の世界では、犬の血糖コントロールを乱す「感染」の中で、最も多いもののひとつが口の中の炎症(歯肉炎)だと知られています。しかも、3歳以上の犬の多くが、すでに歯周病をかかえているとも言われます。つまり、糖尿病と診断されたその子の口の中で、歯周病が静かに進んでいる可能性は、決して低くないのです。 だから、今日ぜひ確認してください。 ・口臭、ありませんか? ・歯磨き、できていますか? 歯を守ることは、本当に大切です。そして、日々の歯磨きで守れることは、思っているよりずっと多い。歯周病は一度進むと元には戻せませんが、これ以上進ませないことは、今日からできます。 糖尿病と言われたら。 もう、これ以上は悪くしない。 そのために、歯周病をここで食い止める。それが、今日できる一歩です。 「うちの子、長年歯磨きなんてしていない」。 そういう子こそ、ここからです。 もし、どうしても歯磨きが無理なら。ご飯にかけるだけの「食べる歯磨き革命」という方法もあります。正直に言います。歯磨きに勝る予防はありません。それでも「何もしない」よりは、ずっといい。歯磨きができないなら、せめて「食べる歯磨き革命」を。その「ちょっと」が、毎日積み重なっていきます。

ところで、「何を口に入れるか」の話

ここで、もうひとつ知っておいてほしいことがあります。 実は人の研究では、人工甘味料や超加工食品(添加物を多く加えて工業的に作られた食品)が、2型糖尿病のリスクと関わると報告されています。人工甘味料が腸内細菌のバランスを乱し、血糖値を下げにくくする可能性があること(学術誌Cell・2022年ほか)、添加物の多い超加工食品を多くとる人ほど糖尿病になりやすいこと(Lancet・Nature・2025年)などです。 これらは「人の」研究で、犬や猫で同じだけのデータが揃っているわけではありません。ここは正直にお伝えします。でも、体のしくみには共通する部分が多くあります。そして何より、糖尿病と毎日つきあっていく子に、わざわざ腸内環境を乱すかもしれないものを、毎日与え続ける理由は、ないはずです。 私たち人間は、歯を磨いたあと、口をゆすいで吐き出せます。 でも、犬や猫は『全部』、飲み込みます。 だからこそ、選んでほしいのです。 「食べる歯磨き革命」は、完全無添加。天然の食材だけからできています。毎日のごはんにかけて、口のケアをしながら、よけいなものは入れない。糖尿病とつきあう毎日に、これ以上のマイナスを足さないために。 (※「食べる歯磨き革命」は予防と毎日の維持のためのものです。糖尿病や歯周病を治すものではありません。すでに進んだ歯周病の治療や糖尿病の治療は、動物病院でしか行えません。まずは必ず、かかりつけの先生と。)

最後に、いちばん伝えたいこと

「糖尿病」と「人工添加物」と「歯磨き」。 この3つ、まったく関係ないように見えますよね。 でも、密接につながっています。 歯周病は、糖尿病の血糖コントロールを乱す。 人工添加物の多い食事は、糖尿病のリスクと関わる(人の研究)。 そして、その添加物も、歯周病をケアする歯磨きも、すべては「口に入るもの=食」の話です。 3つはバラバラじゃない。ぜんぶ、毎日の口の中で出会っているのです。 だからこそ、むずかしく考えなくて大丈夫。 今日できる、いちばん確実な一歩は、ひとつだけ。 歯磨き(歯周病ケア)を、今から、すぐ始めること。 「もう歳だし」「長年やってないし」。 関係ありません。 何もしない今日より、ちょっとやる今日のほうが、ずっといい。
その「ちょっと」が、その子の1日を、少しだけやさしくする。 食を、ほんの少し見直すだけで、世界は、もう少しやさしくなる。 私たちは、本気でそう信じています。 さあ、今日から。まずは、歯磨きを。