一眼カメラの基礎を知る第3回は、広角レンズの選び方編です。被写体別に、広角レンズの選び方を解説します。
それぞれの被写体の特徴や、メリット、デメリットを見てみましょう。
広い画角(写る範囲)が得られる広角レンズ。手前を大きく、奥を小さく写すことで、遠近感(パースペクティブ/パース)を誇張したダイナミックな写真や広々とした写真が撮れるのが特徴。
風景やスナップなど、様々な被写体で活躍します。
また多くの標準ズームレンズも35mm判で24mmや28mmの広角域をカバーしているため、馴染みやすいと言えます。
それでは、被写体別に広角レンズの焦点距離のおすすめを見てみましょう。広角レンズ入門の参考にしてください。
風景写真は広角から望遠まで、幅広い焦点距離が活躍する被写体です。
海岸や草原などを広々とした雰囲気で撮ったり、森の木々が立ち並ぶ景色を迫力のある写真にするなら広角レンズが最適。
できれば35mm判で20mm(APS-Cは14mm、マイクロフォーサーズは10mm)くらいの超広角域があると有利です。
もしくは24mm(APS-Cは16mm、マイクロフォーサーズは12mm)でも迫力のある写真が狙えます。
微妙な構図の調整や遠近感の調整ができるよう、14〜35mmクラスや16〜35mmクラスなどの広角ズームレンズがおすすめ。
ですが、初心者の方は、まずは標準ズームレンズの広角側で試してみて、必要であれば広角ズームレンズの購入を検討しましょう。
星空と地上の風景を一緒にした星景写真は人気の被写体です。
フィルムでは難しい撮影でしたが、デジタルの時代から比較明合成が手軽にできるようになり、誰でも楽しめるようになりました。
星空と地上の両方を入れるため、広角レンズ、それも24mm未満の超広角レンズが活躍します。焦点距離35mm判で14mm(APS-Cは10mm、マイクロフォーサーズは7mm)から20mmくらいがベスト。
またF1.8やF2などF値の明るいレンズがおすすめ。暗くてもF2.8のレンズを選びましょう。星の写真は「点が点に写る」ことが大切。
コマ収差など光学的な収差を補正した高性能レンズの使用が理想です。
イベントや旅行、家族の記念写真など、集合写真を撮る機会は意外と多いもの。
広角レンズは手前を大きく、奥を小さく写すので、歴史的な建物や観光名所など、周囲の様子を入れた写真が撮れます。
人数や撮影場所にもよりますが、35mm判で24mmか28mm(APS-Cでは16mmか18mm、マイクロフォーサーズでは12mmか14mm)があると撮りやすいでしょう。
もちろん標準ズームレンズの24mmや28mmで問題ありません。
絞りはF11くらいまで絞り、被写界深度を深くすることで、人物にも背景にもピントが合った写真が撮れます。
旅行で歴史的な建物を訪れたら、その外観はもちろん、撮影可能であれば内観も撮りたいものです。
建物外観の撮影には、35mm判で20mm(APS-Cでは15mm、マイクロフォーサーズでは10mm)の超広角域が必要です。
内観も部屋全体を撮るのに20mmクラスが欲しいところ。
もしくは16mmまでカバーできると狭い空間で威力を発揮します。なお広角レンズで見上げるように撮ると、パース(遠近感)がついて建物上部がすぼまった台形状に写ってしまいます。
建物を垂直に撮影する場合は、14mm〜16mm(APS-Cサイズでは10mm、マイクロフォーサーズでは7mm)くらいの超広角レンズで広めに撮影し、パソコンのレタッチソフトで台形補正(キーストン補正)を行います。