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ナイフで暮らしをつくる 〜万能DIYツールとしてのモーラナイフの魅力〜

公開日:2026/01/09 更新日:2026/01/09

01 外壁を修繕する

「プロ ロバスト」 外壁にへぎ板を貼るときは、現場合わせで幅を整えるのですが、そのときにプロロバストで削ります。ナイフを使わない場合はナタになるのですが、ナタだと大きくて、小回りも効かないじゃないですか。その点、ナイフならナタのようにも使えるし、もちろん、ナイフとしても手軽に使える。 このプロロバストは刃厚のある頑丈なナイフなので、ツーバイ材をガツガツ削るときにもよく使いますし、バトニングのように叩いて使うこともできます。 ちなみに、へぎ板はこの辺で伐採したヒノキを手作業で割ったものです。板の上の部分だけを留めて、重ねるように張っていきます。こうすると、雨が降ると湿気を吸った板が拡張して密封性が上がり、晴れると乾燥して開き、空気を取り入れて中の湿気を乾かす。「よろい張り」と言って、古くから日本にある造り方です。

02 屋根を葺く(ふく)

「ルーフィング フェルトナイフ」 屋根は「檜皮葺(ひわだぶき)」といって、これもヒノキの樹皮を割いたものを重ねながら葺きます。 ルーフィングフェルトナイフは、ルーフィング用の防水シートとフェルトをカットするための専用ナイフですが、こうして樹皮を削いだりするのにも便利。屋根を葺くときには欠かせない1本です。ルーフィング材もヒノキの皮も、通常は屋根の上で合わせながらカットします。 僕の場合はクラフト用のレザーをカットしたりするときも使うし、あとは山菜採りに非常に使い勝手がいい。ステンレスなので湿気や汚れを気にせず使えますしね。

03 ノミのように使う

「プロ チゼル」 プロチゼルはノミのように使えるナイフです。鴨居の調整をしたり、ほぞを作ったりするときによく使っています。 合板を使った建具だとまず糊がダメになっちゃいますが、この木戸はムク材でできているから雨に強いんですよ。ただ、雨で拡張すると動かなくなるので、どうしても鴨居の微調整が必要になる。そのときには、このプロチゼルの出番です。 ナイフなので手で削るにはノミより使いやすいし、金づちや木づちでトントンと叩いてやることもできる。ただし、叩く面は樹脂なので、ある程度、力の加減は必要です。

04 樹皮や塗料、接着剤を剥がす

「プロ フレックス」 薄刃でしなるプロフレックスは、必ず1本は持っておきたいナイフです。出番はそれほど多いわけではないんですが、コイツじゃなきゃダメだという作業が必ずでてきます。 内壁に貼った板の、剥がし損ねた薄い樹皮や、はみ出した塗料や接着剤などは、ブレードをしならせながら削ぐようにすると剥がしやすい。もちろん、隙間やコーナーなど通常のナイフが入りにくい個所の作業とかね。 あとは、スタイロフォーム(断熱材)をカットするときも、このプロフレックスを使っています。波刃をはじめ、いろいろ試してみたのですが、これが一番切りやすいし、切り口もきれいです。

05 仕上げに使う

「プロ プレシジョン」 プロプレシジョンは、細かい細工によく使います。どちらかというと、グリーンウッドワーク用のカービングナイフに近い使い方なんですが、あちらはもっと繊細な道具なので、工具と一緒にできないんです。また、これは腰につけて高所作業にも持って行ける点も大きな違いです。 内装の仕上げにもよく使います。たとえば、面取りには刃の幅が狭いナイフがいいんです。プロロバストのような大きな刃だと、刃が深く入って削り過ぎてしまいますから。 普通の大工さんならカンナを使うところです。しかも、取り付ける前にやる工程ですね。でも、平らなところはカンナでもいいけど、こういう波打っているようなところを削ろうと思うと、カンナでは無理なので、このプロプレシジョンの出番です。 作業中のナイフは刺して立てておきます。キャンプでもそうですが、立てておけば、次に使うときもすぐに手に取れる。そのへんに転がしておくのも危ないですしね。

06 梱包材を開封する

「ユーティリティナイフ」 ユーティリティは段ボールの梱包開けに便利なので、日頃の生活のなかでよく使うナイフです。段ボールをリサイクルに出すときも、これで切ったりしています。 カッターのように、いちいち刃を出し入れしなくて済むから、思った以上にストレスなく使えますし、刃の反対側が丸めてあるので安心です。 ほかには、ホームセンターで買ってきた材料のパッケージを開けるときにもよく使います。覆ってあるビニールを切って開けるのにちょうどいいんですよ。

07 電気コードの被膜を剥く

「エレクトリシャン」 頻繁に使うものもあれば、用途が特化したものもあります。エレクトリシャンは電気配線のコードを剥いたり、ワイヤーを切断するときに使うナイフです。 ただ、エレクトリシャンは意外と刃が鋭利なので、たとえば、外壁の内側に貼るタイベックの白いシートを切るときにも使ったりしています。

08ロープを切る

「プロ ロープSRT」 これはロープを切りやすい波刃です。太いロープを切らなきゃいけない場合も多いんですが、どちらかというと、梱包用の麻のヒモを切るときなどに便利です。波刃ですが、片側から刃を付けているので、普通に研げば、波刃が起きるようになっているのがまたいい。 ただ、僕は、ヒモは切らずにほどくことが多いんですよ。荷物が届くと、ていねいにヒモをほどいてまとめておいて、また次に使う性格です。梱包材も段ボールも再利用できるものはなんでも取っておいてリユースする。1回でも2回でも再利用できれば、それだけ生産も減りますしね。 ウチの祖母がそうだったんです。それを見て育ったから、そういう癖が付いています。昔はヒモを切ると貧乏になると言われていました。植物や動物から繊維を取って、それをよって糸を作り、何本も何本も紡いでいくと、初めてヒモができる。1本のヒモを作るって、ものすごく大変だったんですよね。

09 マイナスドライバーとして使う

「プロ セーフ」 マイナスのネジを回すときによく使うのが、このプロセーフ。最近はマイナスのネジが少ないので、マイナスドライバーを工具に入れることが意外とないんです。これなら安全ナイフとしても、マイナスドライバーとしても使えるし、缶を開けるときにも便利。 この缶のなかには、自分で作った鹿の油を入れています。20回くらい水を取り替えながら鹿の油を煮て、精製したものです。レザー製品の手入れや撥水剤、スキンケアにも使える。中国では、火傷や切り傷にも使っています。

10 シースを連結させる

モーラナイフのワークナイフシリーズは、シースを連結できます。たとえば高所作業で4本持って行きたいとき、2連にして2つ付けていけばいいし、瞬時にどれでも取り出せるのが一番のメリットです。また、ナイフの種類毎にグリップが色分けされているので、慣れれば、必要な1本を迷わず手に取れます。 作業が進んで、そろそろ別のナイフがほしいとなったら、中味だけ入れ替えればいい。シース同士がしっかりロックされるので、屋根に上がって作業していても落ちるってこともありませんしね。 シースの連結は、突起を差し込んで、少し捻るとロックがかかり、突起部分を押しながら捻って引くと外れます。ベルトや腰の道具袋にシースを挿しても、突起がついているので簡単に落ちません。