【プロ直伝】モンステラが生まれ変わる!番外編『葉っぱが割れない謎を解く』
公開日:2026/09/21 更新日:2026/09/21切り戻しから水挿し発根、そして鉢への植え替えまで――前回「大成功!」で締めくくったモンステラの物語。
実はあれから1株が2株に分かれて、それぞれ観察を続けていました。
ある日、ふと見比べてみると……ちょっとした違和感。。。。
……何かおかしい気がしますね……お気づきですか(^^?
左側のモンステラ……そうなんです! モンステラの代名詞・葉っぱの「切れ込み」が、ほとんど入っていないんです。
数枚は切れ込みが入っていますが、それは切り戻す前からあった葉っぱなんです
一方、カットした方は新芽もちゃんと切れ込みが入った葉っぱが出てきています。
本来なら、モンステラは葉っぱに綺麗な切れ込みが入ってるのが特徴ですが……
このモンステラは新芽ができて、きれいに展開もするのですが、葉っぱに切れ込みが見られません……。
この現象……実は植物生理学的なメカニズムで、ちゃんと理由があるんです。
モンステラを切り戻した際、元の株(土植え)とカットした株(水挿し)、同じ設置環境(光量や湿度)であっても、ふたつの株の内部ではまったく異なる反応が・・・・。
切り戻しによってトップ(成長点)を失った元株は、茎の側方にある「潜伏芽(休眠していた芽)」を覚醒させて新芽を出します。
この芽は生理的に幼若化(じょうじゃくか)した状態から再スタートするため、株自体は大きくても、新芽の組織としては幼体に戻ったような葉(切れ込みのないハート型の葉)を展開するんです。 見るからに・・丸くて幼い葉っぱに見えますね(^^)
一方、カットして水挿しにした側は、これまで勢いよく伸びていた先端の成長点(頂芽)をそのまま保持しています。
頂芽はすでに成熟した葉をつくる遺伝的・生理的シグナルがONになった状態を維持しているため、水挿しで根が少ない状態であっても、最初から切れ込みのある成熟葉を展開できるんです。 出てくる新芽は全部切れ込みが入ってます。
元株は切り戻しによって地上部の葉(光合成を行う器官)が一気に減ったのに対し、地下部には大きな根鉢が残っています。
株は一刻も早く光合成面積を確保しようとするため、複雑で作成に時間がかかる「割れ葉」よりも、素早く作れてすぐに光合成ができる「シンプルな丸葉」を優先してつくるんです。
葉に切れ込みを入れるには多くのエネルギーが必要です。株がダメージから回復し、まず効率よく光合成を行って体力を回復させるために、面積を広く確保できる丸い(割れていない)葉を優先して展開している状態です。
この状態は一時的なものなので、焦る必要はありません。以下の点に気をつけると、次以降の葉から徐々にモンステラらしい切れ込みが入るようになります。
◎しっかり日光に当てる:
光量が不足していると葉が割れにくくなります。直射日光を避けた、できるだけ明るい窓辺などに置いて管理してください。
◎生長を待つ:
株がしっかりと根を張り、十分に栄養を蓄えて勢いを取り戻せば、成長するにつれて再び美しい切れ込みのある葉が出てきます。
ご家庭のモンステラを切り戻して、もし新芽が出てきて葉っぱが割れてなくても安心してくださいね(^^)