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【第2回】アトピー性皮膚炎について | 毎日の入浴・洗浄

公開日:2025/11/10 更新日:2025/12/11

ぬるめ・短時間・こすらない

アトピー性皮膚炎のセルフケアは、入浴(洗う)→すぐ保湿のセットが土台です。お湯はぬるめ、時間は短め、こすらず洗って3分以内に保湿。このルーティンが基本となります。 ただ、現実的に3分以内は難しいですよね。続けやすさも大切なので、保湿剤を塗らないより塗る方が良い、ぐらいのスタンスで継続していきましょう。
・お湯は38〜40℃ / 5〜10分 ・泡で必要な所だけを手のひらで洗う(道具でゴシゴシはNG) ・上がったら薬→保湿(必要部位だけワセリン/バームで密閉) ※保湿→薬でも良いものもあります。やりやすい方法で大丈夫ですが、部分的に塗る薬の場合は広範囲に塗り広げないように気をつけましょう。

毎日のルーティン

1) 準備(入る前に置く) 保湿剤・外用薬・柔らかいタオルを洗面所にスタンバイ。 2) ぬるめで温める(5〜10分) 汗と汚れを“ふやかす”イメージ。長風呂・熱湯は乾燥のもと。 3) 泡で必要部位だけ洗う(30〜60秒) 優先的に洗う部位:頭皮/首/わき/ひじ・ひざ裏/お尻まわり/足 ※それ以外はお湯で流すだけでも十分な日が多い。 洗浄料は、弱酸性・無香料・低刺激(アミノ酸/ベタイン系)がおすすめ。 4) すすぎ&押し拭き ぬるま湯でサッと流し、タオルはポンポンと押すだけ(完全に乾かさない)。 5) 薬→保湿(保湿→薬でもOK) 炎症部位に外用薬(指示どおり・こすらない) ローションを広げ、続けてクリーム 口角・頬骨・手の甲などこすれやすい所はワセリンやバームを薄く塗布。

保湿剤の量の目安

・顔:小豆〜大豆1粒 ・体:部位ごとに10円玉大 → ツヤが出て“すべりが良い”くらい ・乾燥が強い所は同じ量をもう一度重ねる(こすらず置く)

しみる・かゆい日の対処

・しみるとき:成分をシンプルに(グリセリン+セラミド系+ワセリン)。香料・清涼系は一旦お休み。 ・かゆいとき:湯温を1℃下げる/入浴短め/出る前に浴室で保湿まで済ませる。 ・ゴワつくとき:泡をよく作る→“転がすだけ”。

悪化要因のひとつ

・熱いお湯、長風呂 ・ナイロンタオル/スクラブ/強い摩擦 ・香り強め、高濃度アルコール入りのスキンケア

ウェットラップは“悪化時の切り札”

基本のSoak & Seal直後に、湿った綿+乾いた綿で覆う短期ケア。 中等度〜重症の増悪時・就寝時などに医療者と相談して数日〜1週間を目安に使うと、かゆみと炎症が早く落ち着きます。 米国皮膚科学会(AAD)のガイドラインでは、ウェットラップ療法は“条件付き推奨"とされているため、独断で行うのではなく医療者と相談してからにしましょう。 ※Soak & Sealとは:毎日のルーティンで紹介した方法のこと。「ぬるま湯で“浸す(Soak)”→3分以内に“フタをする(Seal)”」。入浴直後の水が入りやすい時間に、薬→保湿をすばやく重ねて、水分の逃げ道をふさぐ方法。

受診の目安

・広い赤み、ジクジク、黄色いかさぶた ・発熱、強い痛み、夜眠れないかゆみ ・1〜2週間丁寧にケアを続けても改善しない
監修者:島村久美子(薬剤師) 株式会社フロックス代表。敏感肌スキンケア、インナーケア成分設計、漢方薬やハーブ活用にも精通。LINOの製品開発・監修を担当し、角層バリアと低刺激設計に基づく情報監修の他、薬局実務も行っています。 資格:薬剤師/漢方薬生薬認定薬剤師 実績:敏感肌向けスキンケアの処方設計/OEM事業多数/スチーム事業監修/教育コンテンツ連載 ほか 開示:本記事のテーマと関連する自社製品の開発・監修に関与しています。