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昆布おじさんの独り言【昆布大凶作の今、昆布屋が考えていること】

公開日:2026/09/07 更新日:2026/10/31
  • これまでにない厳しい状況

    今年の北海道産昆布は、これまで経験したことがないほど厳しい状況になっています。 昆布屋を長いことやっていますが、 「売る昆布をどう確保するか」 を、これほど真剣に考える年も珍しいです。 原料が少ない。 価格も上がる。 そして、これから先も安定して入ってくるとは限らない。 昆布屋として、今までとは違うことを考えなければならない年になっています。

    新しいお客様を増やしてええんやろか

    今年は予定していた展示会も、かなりキャンセルしました。 例年なら、この時期から 「もっと昆布を知ってもらおう」 「新しいお客様と出会おう」 と、あちこち出かけています。 ところが今年は違います。 売る昆布の確保が難しいのに、 新しいお客様を増やしてええんやろか。 それよりもまず、今ある昆布をどう工夫して、無駄なく、大切に使うか。 最近は、そんなことばかり考えています。

    大凶作だからこそ、できること

    昆布が少ないからといって、僕たち昆布屋にできることがなくなったわけではありません。 限られた昆布をどう生かすか。 今まで使われにくかった部分にも、価値を見つけられないか。 「だしを取る昆布」だけではなく、もっと昆布そのものを食べてもらえないか。 たくさんあることを前提にした売り方ではなく、 一枚の昆布を、もっと大切に使っていただく方法を考える。 大凶作だからこそ、昆布屋にできることがまだあると思っています。

    ある昆布を大切に、知恵を使って生かす

    北海道の昆布を、次の世代へどうつないでいくか。 これは産地だけの問題ではありません。 昆布を仕入れる僕たち昆布屋にも、できることがあるはずです。 そして、昆布を食べてくださる皆さんにも、一緒に考えていただけたらうれしく思います。 今年は「たくさん売る」ことだけを考えるのではなく、 「ある昆布を大切に、知恵を使って生かす」 そんな一年にしたいと思っています。 昆布屋を55年やってきても、初めて向き合うことがあります。 だからこそ、今までのやり方にこだわらず、できることを一つずつ考えていきます。 北海道の昆布を、これから先の食卓にも残していくために。

    昆布おじさん 喜多條 清光