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中国製品について3

公開日:2025/04/07 更新日:2025/05/20

-結論

結論として、白い食器(絵柄も何も無い場合)からは鉛やカドミウムを心配する必要がないということになります。しかし、ここに上絵(赤、緑、黄、金等の色釉を使用)をする場合本焼成で焼きあがった上に絵柄を施し、それをもう一度窯に入れます。この時の焼成温度は800℃となっていますので、ここで鉛を含む釉薬を大量に使い、硬化したガラス質からは素地へ浸透することなく、表面に残ってしまうことがあるようです。現在、色釉にこれら鉛を含まない無鉛釉薬を使用する動きが高まっています。基本的には基準値を上回らないように注意し、食品をのせる部分や口のあたる部分の使用を最小限にするなどの工夫をされています。

なぜ鉛(鉛毒)・カドミウムが溶出するのか

2 ~ボーンチャイナの生産工程から~

陶製品は、磁器の他、陶器・せっ器・ボーンチャイナ・ニューボンなどがありますが、それぞれに生産の工程が異なります。ここで話題とするのは磁器同様白い食器として挙げることのできるボーンチャイナとニューボンについてです。
ボーン(骨の意)、チャイナ(中国の意)。 "チャイナ"の中国は、陶製品は製法から技法に至るまで中国を習い、はるか昔は世界中でもっとも進んでいたため陶製品を総称した、英語での表現がチャイナとなります(ちなみに、漆器は"ジャパン"となります)。 "ボーン"は骨で、牛の骨を灰(骨灰)にして陶土に混ぜます。 発祥はイギリス。 良質な陶石に恵まれなかったヨーロッパでは磁器は大変、貴重で高価なものでしたが、研究の末、牛の骨灰を入れることで透けるまでに白く薄い陶製品を作り上げることに成功しました。 ボーンチャイナは、陶器や磁器と異なる点が焼成にもあります。 通常、焼成温度は 素焼き < 本焼成 と本焼成温度が先述の通り高いのですが、ボーンチャイナは 素焼き > 本焼成 となります。 素焼きで1100℃、本焼成で1000℃。 しかし、ここにちょっとした問題が生じます…。
ボーンチャイナの表面にも、ガラス質の釉薬が使用されていますが融点をさげるため鉛を含むのは同じです。しかし、素地の性質上、 素焼き > 本焼成 の焼成温度になり、薄く作るということは磁器でも同様(陶器(原料が土)にはない優れた点)困難で、ともすれば高温焼成をすれば焼成途中で割れて しまうことも多く、焼成温度を低くしてしまうことがあるようです。国内有名洋陶器メーカーさん(名前はあえて出しません)の場合はきちんと管理され、それを行わなければ一気に信頼を失う恐れも高いことがあるのでしょうが、素焼きで1100℃、本焼成で1000℃以上で焼成しているとのことです。また、その研究にも大変なコストを掛けられています。
では、もし本焼成の温度が低い場合どの様なことが起こるのか…。ここまで読まれた方はもうお分かりだと思うのですが、ガラス釉に含まれる鉛が陶土自体に吸収されることなく表面のガラス質に留まります。これが酸に触れ溶出することで問題となるとのことです。 以前鉛毒試験により検出されて問題となった中国製のボーンチャイナについては、焼成温度が低かった(800℃ほどでの焼成)ことが「原因ではないか」と言われています。
"ニュー"(新しいの意)"ボーン"(生まれるの意)。これはまったくの造語で、質のやや劣る陶土でも"ボーン"(ここでは骨のこと)の成分を含ませ、生産の難しい薄胎(ボーンチャイナ)の風合いを残し本焼成の温度を上げることができないか研究され、 骨灰に含まれる陶土を白くする成分のみ(カオリンやガイロメなど)を混入することで、混ぜ物が少なくすみ焼成温度を上げることが出来る新生磁器として、"ニューボーン(ニューボン)"が開発されました。
色味は、クリーム(アイボリー)系と白の両方を見かけると思いますが、焼成方法により変わり、酸化焼成をするとクリーム(アイボリー)に還元焼成をすると青白い白の色を出します。陶製品、窯の中で起こる不思議です。面白いですね。 酸化焼成・・・窯の中に十分な酸素を供給しながら焼成を行うこと。 還元焼成・・・窯の中の酸素を制限し、焼成物から酸素を奪い焼成を行うこと。 ちなみに、同じ色釉を使用しても焼成方法を変えることで異なる色味になります。 これは釉薬の金属類が関係しています。
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