ようこそ 楽天市場へ

同じ生地、異なる個性。KAPTAIN SUNSHINE デニム3型

公開日:2026/08/10 更新日:2026/08/21
KAPTAIN SUNSHINE(キャプテン サンシャイン)が展開するデニムパンツ。今回は、同じ13.5ozのセルビッチデニムを使用した3型をご紹介します。同じ生地でありながら、シルエットやディテール、デザインの背景はそれぞれ異なります。 「見た目は似ているけど、何が違う?」「自分にはどのモデルが合う?」と迷ってしまう方も多いはず。 そこで今回は、 ・1930 Straight Denim Pants ・5P Straight Denim Pants ・5P Zipper Front Denim Pants の3型をピックアップ。それぞれのシルエットやディテール、ヴィンテージをルーツに持つデザイン、生地の特徴などを比較しながら、その違いと選び方を詳しく紹介します。 さらに、同生地を使用したDenim Tracker 1P Jacketとのセットアップも紹介。KAPTAIN SUNSHINEのデニム選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

このデニム、生地がすごい

40年代のデニムを、現代に。 今回紹介する3型に共通して使われているのが、KAPTAIN SUNSHINEがこだわって作り上げた13.5ozのセルビッチデニムです。 出発点となったのは、デニムが大きく発展した1940年代のデッドストックデニム。当時の生地を徹底的に解析し、その表情を現代のものづくりで再構築しています。 目指したのは、ただ古く見せることではありません。 原料となるコットン、糸の紡ぎ方、インディゴの染色、そして織り方。生地が出来上がるまでの一つひとつの工程に手を加えることで、新品の状態から均一すぎない凹凸やネップを持ち、さらに穿き込むことで表情を変えていくデニムに仕上げられています。
01|原料 サンフォーキン・コットンから始まる。 原料には、アメリカ・カリフォルニアの代表的な綿花産地であるサンホアキン・バレーで育てられた、上質なサンフォーキンコットンを使用。 ただし、良い綿を使えばヴィンテージのようなデニムになるわけではありません。 KAPTAIN SUNSHINEでは、ここからさらに特殊な紡績方法を用いて糸を作り、生地の表情そのものを設計しています。 02|糸 “きれいすぎない”を、あえて作る。 このデニムを近くで見ると、表面に小さな白い粒や不均一な表情が見られます。 そのひとつがネップです。 ネップとは、糸の中に残った繊維の小さな節や塊のこと。一般的な均一性を求める生地では取り除かれることもありますが、このデニムではナチュラルネップを意図的に混ぜています。 だから新品の状態でも、のっぺりと均一ではなく、どこかヴィンテージデニムを思わせる奥行きのある表情が生まれます。 さらに凹凸のある部分は着用時の摩擦にも差が出るため、穿き込むほど均一ではない色落ちへとつながっていきます。ネップや糸の不均一さがデニムの立体的な表情や色落ちに影響することは、デニム製造の解説でも確認できます。 03|染め ピュアインディゴで染め上げる。 経糸には、深みのあるブルーを生み出すピュアインディゴを使用。 新品では濃く落ち着いたインディゴですが、デニムは穿き、擦れ、洗うことによって少しずつその表情を変えていきます。 特に凹凸のある生地では、表面の高い部分と低い部分で摩擦のかかり方が異なるため、均一に薄くなるのではなく、濃淡を伴った表情へと変化していくことが期待できます。 つまり、このデニムは新品の色だけで完成しているわけではない。 穿く人の生活によって、その先の表情が作られていく生地です。
04|織り なぜ、わざわざゆっくり織るのか。 そして、このデニムの表情を決定づけるもうひとつの要素が旧式織機によるローテンションの織りです。 現代の高速織機では、効率よく均一な生地を作ることができます。 一方、KAPTAIN SUNSHINEのデニムは旧式織機を使い、糸に強いテンションをかけすぎず、時間をかけてゆっくりと織り上げています。 そうすることで糸が整然と並びすぎず、生地表面には微妙な凹凸や不均一さが生まれます。 JETROの日本デニムに関する資料でも、シャトル織機を調整してゆっくり織ることで、高速織機のフラットな質感とは異なる、自然な凹凸や不均一さを生み出せることが紹介されています。 効率だけを考えれば、もっと速く、もっと均一に作れる。 それをあえてしない。 その“整いすぎていない表情”こそ、このデニムの魅力です。 05|セルビッチ 裾を返すと、作り方が見える。 3型にはセルビッチデニムが使用されています。 セルビッチ(Selvedge)は「Self Edge」に由来し、旧式のシャトル織機で生地を織る際に生まれる、ほつれにくく処理された生地の端部分のこと。 パンツの裾を折り返したときに見える、いわゆる「耳」です。 現在の高速・広幅織機とは異なり、シャトル織機は比較的狭い幅の生地をゆっくりと織ります。その構造上、生地の端にセルビッチが形成されます。 つまりセルビッチは、単なる飾りではなく、このデニムがどのように織られたのかを目で確認できる部分でもあります。 06|13.5oz 重すぎず、軽すぎない。 そして生地の厚さは13.5oz。 oz(オンス)は、デニムでは一般的に1平方ヤードあたりの生地重量を表す単位です。 13.5ozは、極端にヘビーなデニムではありません。一方で薄手のライトオンスでもなく、デニムらしい存在感をしっかり楽しめる重量です。 今回の3型のようなボリュームのあるシルエットでも、生地そのものの表情を感じやすい絶妙な厚み。 ヴィンテージを思わせる表情を持ちながら、現代の日常着として取り入れやすい。そのバランスも、この生地の魅力です。

穿き続けたデニムの表情

  • 同じ生地、3本の違い

    似ているようで、ちゃんと違う。 同じ生地を使用する3型ですが、それぞれに異なる個性があります。 1930 Straight Denim Pantsは、バギーストレートのシルエットにバックルバックやサスペンダーボタンを備えた、3型の中でもクラシックなムードが色濃い一本。 5P Straight Denim Pantsは、ワイドストレートをベースにした5ポケット仕様。ヴィンテージの空気を感じさせながらも、現代のスタイリングに取り入れやすいバランスに仕上げられています。 そして5P Zipper Front Denim Pantsは、その名の通りジップフロントを採用したモデル。クラシックな生地を使用しながら、より馴染みのあるディテールで楽しめます。 「どれも同じようなデニム」に見えても、実際に比べてみると選ぶ理由はそれぞれ異なります。

    1930 Straight Denim

    サスペンダーからベルトへ。 3型の中で、最も古いワークウェアの面影を色濃く残しているのが1930 Straight Denim Pants。 腰まわりには、サスペンダーボタン、バックルバック(シンチバック)、ベルトループという、現代では少し不思議な3つの仕様が共存しています。 19世紀末から20世紀初頭、男性用のパンツは現在より高い位置で穿かれることが多く、サスペンダーで肩から吊って保持するスタイルが一般的でした。そのため、当時のワークパンツやジーンズにはサスペンダーを取り付けるためのボタンが備えられていました。 背面のバックルバックも、ベルトを使わずにウエストを絞り、フィット感を調整するための実用的なディテールです。 では、なぜそこにベルトループまで付いているのか。 1920年代以降、ベルトでパンツを穿くスタイルが広がり、ジーンズにもベルトループが取り入れられるようになります。しかし、穿き方が一気に切り替わったわけではありません。 例えばLevi's 501では1922年にベルトループが導入され、1933年モデルにはサスペンダーボタン、バックシンチ、ベルトループが共存。1937年にはサスペンダーボタンが廃止されており、1930年代はサスペンダーからベルトへと穿き方が変化していく過渡期でもありました。 KAPTAIN SUNSHINEの1930 Straightも、そんな時代を想起させるディテールを備えています。 古い仕様を集めたのではなく、新旧の穿き方が同居していた時代を感じさせる。 背景を知ると、この一本の見え方も少し変わってきます。

    5P Straight Denim

    ジーンズの基本形へ。 1930 Straightから5P Straightへ目を移すと、腰まわりは一気にシンプルになります。 サスペンダーボタンもバックルバックもなく、ベルトループを備えたオーソドックスな5ポケット型。フロントにはボタンフライを採用しています。 現在では当たり前となった5ポケットは、フロント×2、バック×2、コインポケット×1の計5つ。右フロント内側の小さなポケットは、もともと懐中時計を収納する「ウォッチポケット」をルーツに持つディテールです。 そして背面にも注目。中央のベルトループがわずかに斜めに取り付けられています。これは背面中央の厚い縫い合わせ部分を避けて縫製するため、ヴィンテージジーンズでも見られる合理的な仕様。目立たない部分にも、ワークウェア由来の機能美が感じられます。 フロントのボタンフライも、ジッパーが広く普及する以前から使われてきたクラシックな仕様。 5P Straightは、1930 Straightのような古いワークパンツの意匠を前面に出すのではなく、5ポケット、ボタンフライ、オフセットされたベルトループなど、ジーンズの基本構造にヴィンテージの面影を残した一本です。 だからこそ3型の中でもクセが少なく、王道のデニムとして取り入れやすいモデルです。

    5P ZipperFront Denim

    クラシックを、より日常へ。 5P Straightと基本的な5ポケット構造を共有しながら、大きく異なるのがフロントです。 モデル名の通り、5P Zipper Front Denim Pantsはジッパーフライ仕様。ボタンをひとつずつ開閉するボタンフライに対して、より素早く開閉できる実用的な仕組みです。 一方、背面を見ると、5P Straightと同様に中央のベルトループをわずかに斜めに配置。背面中央の生地が重なる部分を避けて縫製する、ヴィンテージジーンズでも見られる仕様が取り入れられています。 つまり、便利なジッパーフライを採用しながら、細かな部分には昔ながらのジーンズの作りを残している。この新旧のバランスも、このモデルのおもしろさです。 さらにシルエットは、腰や腿に大きくゆとりを持たせながら、裾へ向かって緩やかに細くなるワイドテーパード。 ヴィンテージを研究した生地とディテールを使いながら、今の日常で穿きやすい形へ。 古いデニムをそのまま再現するのではなく、「今穿くならどうするか」。KAPTAIN SUNSHINEらしい再構築が分かりやすく表れた一本です。

    3型でどう違う?シルエットを比較

    1930 Straight Denim

    5P Straight Denim

    5P ZipperFront Denim

    つまり、選び方をシンプルにまとめるなら、クラシックですっきり穿くなら1930、王道のワイドなら5P Straight、腰まわりにボリュームを出しつつ足元を収めるなら5P Zipper Front。 写真だけでは似て見える3型ですが、実寸と着用シルエットを並べると、それぞれのキャラクターがはっきり見えてきます。

    同じデニムだからこそ、違いがおもしろい

    今回紹介した3型は、同じ13.5ozセルビッチデニムを使用しながら、それぞれ異なるシルエットとディテールを持っています。 クラシックな佇まいとヴィンテージ由来の仕様を色濃く残した1930 Straight Denim Pants。 太さをしっかりと残し、シンプルにワイドシルエットを楽しめる5P Straight Denim Pants。 腰まわりにゆとりを持たせながら、裾をすっきりと収めた5P Zipper Front Denim Pants。 単純に「細い・太い」だけではなく、股上やヒップのゆとり、裾への落ち方、そしてバックルバックやフロント仕様といったディテールまで、それぞれに明確な個性があります。 そして3型に共通するのが、40年代のデッドストックデニムを解析して作られた13.5ozのセルビッチデニム。穿き始めの表情はもちろん、着用を重ねることで生まれる色落ちや凹凸感など、時間をかけて育てていく楽しみも、このデニムの大きな魅力です。 さらに、同じデニム生地を使用した「Denim Tracker 1P Jacket」もラインナップ。 パンツ単体で楽しむだけでなく、上下を揃えてデニムセットアップとして着ることもできます。ここでは実際のセットアップスタイルもあわせてご紹介します。 ヴィンテージをそのまま再現するのではなく、その背景やディテールを受け継ぎながら、現代のシルエットへと落とし込むKAPTAIN SUNSHINE。 どれが一番優れているかではなく、どんなデニムを穿きたいか。 シルエットやディテール、その背景まで知ったうえで、自分に合う一本、そして自分らしい着こなしを見つけてみてください。