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令和8年産新米に込めた、私たちの想い。

公開日:2026/08/25 更新日:2026/08/25

令和8年産「雪椿」新米予約のご案内

いつも雪椿をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 わたくし、雪椿の責任者を務めております小林善仁と申します。 令和8年産「雪椿」の新米予約を、8月26日より受付開始いたします。 今年も新米について、本当にたくさんのお問い合わせをいただきました。 心より御礼申し上げます。 例年に比べ受付開始が遅くなりましたこと、また、皆さまにご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。 (定期便をご契約いただいているお客様は、10月中旬頃のお届け分より、順次新米へ切り替えてお届けいたします。)

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今年の新米について

今年の新米は、現状では例年以上の出来になるのではないかと期待を持って見守っております。 もちろん、お米は収穫間際の天候にも大きく左右されるため、現段階で良し悪しを断言することはできません。 ただ、これまでのところ極端な高温にさらされ続けるような状況ではないことは、品質を考えるうえで良い材料だと感じています。 毎年、同じ田んぼで、同じように作っても、同じお米にはなりません。 工業製品とは異なり、自然と向き合いながら一年に一度しか作ることのできないものです。 だからこそ私たちは、 昨年より今年。 今年より来年。 と、毎年少しでも良いお米をお届けできるよう、栽培方法や土づくりをアップデートし、創意工夫を続けています。

コメ騒動を経て、改めて思うこと

昨今のコメ騒動以降、私は何度か皆さまに自分たちの思いをお伝えしてまいりました。 今回も、新米予約を開始するにあたり、少しだけ私たちの考えていることを記させていただきたいと思います。 テレビなどの報道でも、コメ価格や農業現場の実情を目にする機会が非常に増えました。 これは、ある意味では良いことだと感じています。 これまであまり知られることのなかった生産現場や農家の実情に、多くの方が目を向けてくださるようになったからです。 ただ一方で、コメは日本人の主食であるがゆえに、国の政策や市場動向に大きく左右され続けていることも事実です。 私たちは「自分たちで価値を決める」道を選びました 私たちは創業以来、市場やJAだけに価格を委ねるのではなく、 自分たちで価値をつくり、自分たちで価格を決め、自分たちでお客様へ届ける。 そのためのモノづくりと流通を構築してまいりました。 一昨年まで、創業以来ほぼ価格を変えることなく、雪椿を5kg 6,480円で販売してまいりました。 当時の一般的なお米と比べれば、倍近い価格です。 それでも、 「日本一と謳えるコメを、この津南町から発信したい!」 そんな少し大きなロマンを掲げ、12年間取り組んでまいりました。

良いお米を作るには、まず良い土を作る

私たちには創業当初から変わらない考え方があります。 良い土を作るためには、土壌設計を徹底しなければならない。 そのためには、一般的な米づくりよりも手間も経費もかかります。 それでも、そこを省かない。 これが雪椿の米づくりのセオリーです。 もう少し掘り下げてお話ししたいと思います。 たとえば農薬について。 新潟県でも、地域ごとに慣行栽培における農薬使用の基準があります。 水稲の慣行栽培における節減対象農薬の使用回数は19成分回が基準となっています。 もちろん、「19回農薬を散布する」という意味ではなく、使用する農薬に含まれる対象成分を積み上げて数えるものです。 では、その基準以内なら、本当にそれだけで安心なのか。と言えば安心な訳ありません。 反対に、農薬を使わなければ、それだけで本当に美味しいお米になるのか。と言えばなる訳ありません。 私たちは、そうしたことまで考えながら米づくりをしています。 「無農薬だから良い」 「安いから良い」 「高いから良い」 そんな単純な話ではないと思っています。 一般的に流通するお米が5kg 2,000円、3,000円という価格で販売されることももちろん一つの価値です。 しかし、価格だけではなく、 誰が、どこで、どんな考え方で、どんな土を作り、どのように育てているのか。 そこにも、ぜひ目を向けていただきたいと思っています。 毎日口に入れるものだからこそ、何度でもお伝えしたい。 雪椿は実直に取り組み、良いものをお届けする。 そこだけは、これからも決してブレることなく取り組んでまいります。

お米という食材の「価値」

残念ながら、現在の報道や市場の反応を見ていると、コメは食材として見たとき、まだまだステータスの低い食材なのかもしれないと感じることがあります。 だからこそ、 「お米は5kg 3,000円くらいでなければならない」 というように、価格だけで捉えられてしまうこともあるのではないでしょうか。 しかし、お米は本来、とてつもない手間と工夫を重ねて作られている食材です。 和食はユネスコ無形文化遺産にも登録され、今や世界中に和食レストランが広がっています。 その和食の中心にあるものの一つが、お米です。 日本人にとって、ある意味ではDNAに刻まれているような食材ではないでしょうか。 私は近年、魚と同じように、日本の本当に良いお米が、日本人よりも海外の方々に評価され、買われていく時代になるのではないかと感じています。 そしていつか、日本人が日本の良いお米を海外の方々に「買い負ける」。 そんな未来にならないだろうかと、心配することさえあります。

「倍高いから、倍美味しい」とは感じにくい

お米は魚や肉と違い、価格が倍だからといって「倍美味しい」と簡単に感じられる食材ではありません。 味の違いも繊細です。 当然ながら好みもありますし、炊飯器や水、炊き方によっても出来上がりは大きく変わります。 だからこそ私たちは、単に「美味しいお米です」と言うのではなく、 その背景にあるストーリーまで丁寧に伝えること を大切にしてまいりました。 お米は毎日食べるものだからこそ、ちゃんと知ってもらいたい。 そして、 「日常を上げる、主食。」 にしていただきたい。 それが、今の雪椿が皆さまにお伝えしたいことです。

これから日本の米づくりはどうなるのか

コメ騒動を経て、国のコメ政策も大きく動いています。 その方向性を簡単に表現するならば、私は「質だけでなく、まず量を確保する」という方向へ動いているように感じています。 もちろん、現在の日本農業の状況を考えれば、収量を確保することは非常に重要です。 このままでは、コメを作る担い手は確実に減っていきます。 私たちの産地でも、高齢化や設備投資の負担などを理由に、農業を辞められる方が増えています。 そう考えれば、収量を求めること自体には合理性があります。 しかし一方で、私は「質」を追求する日本の米づくりが失われてしまわないかという危機感も持っています。 日本の他の産業と同じように、良いものほど海外へ流出していく。 農業にも外国人や企業の参入が進み、効率や収量を優先する米づくりが増えていく。 そんな環境になることも、決して遠い将来の話ではないように感じています。

雪椿は、確かに高いお米です

雪椿は確かに高いです。 それは、良いお米を作るために手間を惜しまず、一般的な米づくり以上に土づくりや品質管理へ経費をかけているからにほかなりません。 今年のコメ価格については、昨年に比べ大きく下がるのではないかという見通しも出ています。 しかし、私たちは相場に合わせて品質を上げたり下げたりしているわけではありません。 肥料、資材、農機具、人件費。 生産に必要なコストは上昇を続けています。 「今年は米相場が下がりそうだから、少し手間を減らそう」 そのような生産計画を立てたことは一度もありません。 相場が上がっても、下がっても、 絶えず良いものを作る。 そのために毎年、最新の知識を取り入れ、創意工夫を続けています。

津南で米づくりを続けていくということ

私たちは人口7,000人ほどの小さな町で事業をしています。 地方だからこそ成り立っている部分もあります。 しかし、都会との賃金格差や人材不足、物価上昇など、世の中の大きな流れを考えれば、現在の環境がそのまま持続可能だとは決して思っていません。 それでも、 この大地を守る。 地元の農業を守る。 そして、さらに進化、発展させていく。 これは、コメのリーディングカンパニーを目指す私たちにとって、最大のミッションだと考えています。

最後に

長文となりましたが、新米予約を開始するこの機会に、私たちの思いの丈を記させていただきました。 毎年環境は違います。 お米は工業製品とは異なり、天候にも大きく左右されます。 そして、一年に一回しか作ることができません。 その中で、 昨年より今年。 今年より来年。 少しでも良いものをお届けできるよう、これからも努力を続けてまいります。 それができるのは、雪椿会員の皆さま、そして私たちを信頼してくださる得意先の皆さまが、雪椿の米づくりをご理解くださり、毎年期待してくださっているからです。 皆さまからの支えがあるからこそ、私たちは目先の相場だけに左右されず、しっかりとしたモノづくりを続けることができています。 お米は毎日食べるものです。 だからこそ、 安心できるもの。 信頼できるもの。 そして、品質の良いもの。 価格だけではなく、その背景まで知ったうえで選んでいただけましたら、作り手としてこれ以上嬉しいことはありません。 私たちはこれからも実直に米づくりと向き合い、本物をお届けすることをお約束いたします。 令和8年産の新米も、皆さまの食卓へお届けできることを心より楽しみにしております。 今後とも雪椿に変わらぬご愛顧を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。 越後雪椿産業 小林 善仁