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じゃこ天のこと。

公開日:2025/11/12 更新日:2025/11/12

歴史と風土が織りなす 現役の郷土食

1.宇和島のじゃこ天について

じゃこ天について じゃこ天は、宇和海の新鮮な小魚を骨ごと、皮付きのまますり身にして揚げたねり製品です。食品ロス削減や地域経済の活性化に貢献し、SDGsにも適した食文化です。風味豊かなうま味と豊富な栄養素(カルシウム・DHA・EPA)が特徴で、健康にも良いです。宇和島の多彩な食文化の一つとして愛されています。
宇和島のかまぼこ作りの歴史 伊達十万石の城下町として栄えた宇和島。市内中心部にある宇和島城は江戸時代から残る「現存十二天守」のひとつで、今でも歴史と文化が息づく、人口約6万人の小さな街です。 1615年、初代宇和島藩主・伊達秀宗(独眼竜・伊達政宗の長男)が宇和島城に入城。秀宗が仙台からかまぼこ職人を連れてきたことで、宇和島にかまぼこ作りが伝えられたという説があります。 また、政宗が「手のひらかまぼこ」や「べろかまぼこ」と呼ばれる焼きかまぼこを好んでいた記録もあり、当時すでに仙台では笹かまぼこに通じる焼き製法が親しまれていたことがわかります。その製法が宇和島へと伝わったのは自然な流れでしょう。 一方で、宇和島は魚介が豊富に獲れる土地でもあり、秀宗の時代以前から地元でかまぼこが作られていたという説も残っています。いずれにせよ、宇和島では早い時期から「かまぼこ文化」が根づき、地域の食文化として発展してきました。
じゃこ天の歴史 じゃこ天は、愛媛県南予地方を代表する郷土の味であり、その起源は江戸時代後期(1800年前後)にさかのぼります。沖縄の「チキアギ」や鹿児島の「つけ揚げ」といった南方の揚げかまぼこ文化の影響を受け、「天ぷら」として親しまれてきました。 最大の特徴は、骨や皮ごと小魚をすり身にして揚げる製法で、ホタルジャコ(地元名「ハランボ」)など商品になりにくい魚を余すことなく活用する点にあります。 また宇和島では、仙台藩由来の焼きかまぼこの技術も伝わっており、「焼き」と「揚げ」が融合した独特の食文化が根付いています。 「じゃこ天」という呼び名は1980年代から定着し、いまや全国に知られる宇和島の名物として愛されています。
改名でメジャーデビュー ご当地グルメとして全国的に知られるようになった「じゃこ天」。そもそもは愛媛県南予地方の宇和海に面したエリアの家庭の味でした。「雑魚をおいしく食べさせたい」というお母さんの思いから生まれた料理で、「天ぷら」と呼ばれていました。次第に街の魚屋さんやかまぼこ屋さんなどでも製造・販売されるようになり、魚の骨と皮ごとすり身にしたものを「皮天ぷら」、魚の身だけのものを「身天ぷら」と区別され、さらに県外に向けて売り込みを計画。それにより「じゃこ天(皮天ぷら)」という名が付けられました。 じゃこ天は農林水産省の郷土料理百選にも選ばれていて、愛媛県民のみならず全国の皆様からも愛されており、まさに現役の郷土料理と言えるでしょう。
魚の種類が変わると「味わい」も変わる! ジャリジャリ系のジャコ派? あっさり系のエソ派? 広い海で暮らす魚たち。海を泳ぎ回る魚もいれば、海底でのんびり暮らす魚もいます。魚によって、かまぼこの味も種類も変わります。

2.じゃこ天の楽しみ方

香ばしさが際立つ「炙り」でいただく フライパンや網を使って軽く焙ってから食べる。焙ると、揚げたての香ばしさが再現される。口の中に魚のうま味が広がり、潮の香りがほのかに残る感じ。大根おろしと醤油、生姜醤油、スダチなどをお好みで添える。小腹がすいた時のおやつにも、酒の肴にもピッタリです。焙るのが面倒なら、オーブントースターで焼いても構いません。
「うどん」や「そば」「パスタ」にも! じゃこ天は多彩な食べ方が魅力です。うどんやそばなどの麺類にトッピングすれば、じゃこ天にだし汁が含まれて一層の美味しさを引き立てます。また、炊き込みご飯や酢の物、和え物など、さまざまな料理にも活用できます。風味が広がり、料理全体に奥深い味わいをもたらします。サンドイッチやおにぎりの具材としても活躍し、食卓に彩りを添えます。その万能性と豊かな風味から、無限のバリエーションが生まれます。
特におすすめは、じゃこ天とサンドイッチの組み合わせです。意外な相性ですが、たくわんの甘酸っぱさとじゃこ天が絶妙に調和し、新たな美味しさが生まれます。ぜひ、自由な発想で、じゃこ天を使った新しい料理を楽しんでみてください。

3.じゃこ天の栄養価

若さの秘訣はじゃこ天にあり!? じゃこ天は栄養たっぷりのヘルシー食品でもあります。小魚の骨まで使われているためカルシウムが豊富で、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)も多く含まれています。いずれもサプリメントでよく目にするはず!DHAは脳細胞の生成を促進する働きがあり、記憶力の向上や認知症の改善に効果が期待されています。EPAは中性脂肪を減少させ、血液をサラサラにする効果があるといいます。 じゃこ天をバランスよく食事に取り入れれば、頭も体も元気でいられるのではないでしょうか!

4.安岡蒲鉾について

安岡蒲鉾のこだわり 昭和27年の創業当初は「安岡鮮魚店」として宇和島で獲れる鮮魚はもちろんのこと、じゃこ天やお惣菜、かき氷なども販売しており、のどかな里山の小さな魚屋さんとして愛されておりました。昭和51年に有限会社安岡蒲鉾店を設立し、その6年後お店からほんの少し離れた田んぼの真ん中にかまぼこ工場が誕生しました。 安岡蒲鉾が誕生した時、すでに宇和島市内には超有名で美味しいかまぼこ屋さんが何軒もありましたので、私たちが心掛けたのは、とにかく美味しい「じゃこ天」「かまぼこ」をお客様にお届けするということでした。 創業者である安岡茂がいつも言っていたのは、 「とにかくうまいもんを作らないけん。」という言葉。 これからも美味しいじゃこ天かまぼこ作りに精一杯励んでいきたいと思います。