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烏骨鶏の餌のこだわり|できるだけ農薬を減らした飼料

公開日:2026/10/27 更新日:2026/10/31
松本ファームで卵を産む烏骨鶏の親鶏は、飼料会社と1年あまりかけて作った飼料を食べています。 主な原料は、収穫後の農薬を使わないとうもろこし(PHF)と、遺伝子組換えでない品種のとうもろこし・大豆(NON-GMO)。 毎日の餌には、昭和60年ごろから続けている EM の「発酵のたね」を混ぜています。 なぜ、ここまで餌にこだわるのか。社長の松本光弘が、その始まりからお話しします。

大切な人に、安心して食べてもらえる卵か

烏骨鶏の餌の主な原料は、とうもろこしと大豆です。そのほとんどは、海外から長い時間をかけて運ばれてきます。 海外で作られるとうもろこし・大豆の多くは、遺伝子組換えの品種です。その多くは除草剤に強くした品種で、畑で育っているあいだにも除草剤をかけられます。 収穫したあとは、長い輸送のあいだに虫やカビがつかないよう、農薬を使うのが一般的です。飼料メーカーの方に聞くと、輸入されたとうもろこしや大豆は、洗わずにそのまま飼料になるそうです。 畑でも、収穫したあとも、農薬を使い続けた飼料。それを食べた鶏の卵を、自分の大切な人に安心して食べてもらえるだろうか。そう考えたのが、今の飼料の始まりです。 烏骨鶏の卵は、決して安いものではありません。贈り物に選んでくださる方も多い卵です。だからこそ、鶏が毎日食べるものから、できるだけ農薬を減らしたいと考えました。

収穫後の農薬を使わないとうもろこし

飼料用のとうもろこしは、海外の畑から農場に届くまでに長い時間がかかります。 そのあいだに虫がついたり、カビが生えたりしないよう、ふつうは収穫したあとに殺虫・殺菌・防カビなどの農薬を使います(ポストハーベスト農薬)。 松本ファームの親鶏の飼料には、この収穫後の農薬を使わないポストハーベストフリー(PHF)のとうもろこしを使っています(輸出入する国の法令で義務付けられる検疫の消毒などは除きます)。 収穫後の農薬を使わない分、管理に手間がかかり、飼料は割高になります。それでも、この飼料を選んでいます。

遺伝子組換えでない品種(NON-GMO)

アメリカでは、大豆の96%、とうもろこしの92%が除草剤に強い遺伝子組換えの品種です(2025年)。 ブラジルでも、大豆の99%、とうもろこしの96%が遺伝子組換えです(2024/25年)。日本が輸入するとうもろこしの9割は、この2つの国から来ています(2023年)。 松本ファームの親鶏の飼料には、とうもろこし・大豆とも、遺伝子組換えでない品種(NON-GMO)を、遺伝子組換えの作物と混ざらないよう分けて生産・流通を管理したもの(IP)を使っています。 遺伝子組換えでない品種でも、除草剤をまったく使わないわけではありません。 それでも、育っているあいだに除草剤をかけ続ける育て方ではないものを選ぶことで、できるだけ農薬を減らしています。 (出典:米国農務省 経済調査局/米国農務省 海外農業局(ブラジル)/財務省貿易統計・2023年)
とうもろこし:PHF・IP/大豆粕:IP 飼料会社から毎年受け取っています。PHF=収穫後に品質保持のための農薬を使っていない(法令で義務付けられる検疫消毒などは除く)。 IP=遺伝子組換え作物が混ざらないよう、分けて生産・流通を管理した作物。発行者のお名前は伏せています。

飼料会社と、1年あまりかけて

今の飼料は、飼料会社と1年あまり検討を重ねて作りました。それまでの飼料から、とうもろこし・大豆を NON-GMO に、とうもろこしを PHF に変えたものです。

EM で発酵させた「発酵のたね」

EM は、有用微生物群の英語名「Effective Microorganisms」の頭文字から付けられた言葉です。 松本ファームでは、烏骨鶏を飼い始めるよりずっと前の、昭和60年(1985年)ごろから、EM で発酵させた飼料を使っています。 EM に糖蜜・米ぬか・飼料を合わせて、平均でひと月寝かせ、「発酵のたね」(EM ボカシ)を仕込んでいます。仕上がると、漬け物のような発酵の香りがします。 毎日の餌は、前の日にふだんの飼料へ「発酵のたね」を0.5%混ぜ、約20時間寝かせてから与えています。親鶏の飼料を発酵させ、烏骨鶏の体内環境に気を配っています。 農場を訪れた方からは、「養鶏場なのに、糞のにおいが少ない」と驚かれることがよくあります。

毎朝8時、餌の食べ方を見ています

社長は2006年に農場の仕事を始めてから、ほぼ毎朝8時に、烏骨鶏のいる鶏舎すべてに入っています。見ているものの一つが、餌の食べ方です。 餌を待ちわびている烏骨鶏の動きで、元気かどうかが分かります。餌が足りなければ増やし、多すぎれば減らす。気づいたことは、従業員に伝えます。

ひよこと若鶏の餌について

ひよこと、卵を産む前の若鶏は、一般的な飼料を食べています。遺伝子組換えでない原料を使ったひよこ用の飼料が入手できないためです。 NON-GMO・PHF の飼料と「発酵のたね」は、卵を産む親鶏に与えています。 ひよこの時期は、孵化してから55日目ごろまで、すべてのひよこの餌やりを毎日社長がしています。

烏骨鶏の餌についてよくある質問

Q. 有機飼料(オーガニック)ですか? A. いいえ、有機飼料ではありません。収穫後の農薬を使わないとうもろこし(PHF)と、遺伝子組換えでない品種のとうもろこし・大豆(NON-GMO)を使った飼料です。 Q. 遺伝子組換えの飼料は使っていませんか? A. 卵を産む親鶏の飼料には、遺伝子組換えでない品種(NON-GMO)のとうもろこし・大豆を使っています。海外の畑から届くまで、遺伝子組換えの作物と混ざらないよう分けて管理されたもので、飼料会社から毎年、その証明書を受け取っています。長い流通の途中で、ごくわずかに混ざる可能性までは、どの NON-GMO の原料でもゼロにはできません。それでも、できるだけ農薬を減らしたいという考えから、この原料を選んでいます。 Q. ひよこも同じ餌ですか? A. いいえ。ひよこと、卵を産む前の若鶏は、一般的な飼料です。遺伝子組換えでない原料を使ったひよこ用の飼料が入手できないためです。NON-GMO・PHF の飼料と「発酵のたね」は、卵を産む親鶏に与えています。 Q. 抗生物質やホルモン剤は使っていますか? A. 卵を産む親鶏の飼料には、抗生物質もホルモン剤も入っていません。ひよこの時期の飼料(餌付け・前期・中期)には抗生物質が入っていますが、ひよこの後期からは入っていない飼料に切り替えています。ホルモン剤は、ひよこの飼料にも入っていません。 Q. 飼料の証明書は見られますか? A. はい。このページに、2026年4月に飼料会社(JA全農くみあい飼料)から受け取った分別管理証明書を載せています。とうもろこしは PHF・IP、大豆粕は IP と書かれています。

この餌を食べている烏骨鶏の卵