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乳歯と永久歯の違い|生え変わりと正しいケア方法

公開日:2026/09/10 更新日:2026/09/10
子どもの歯は、成長とともに「乳歯」から「永久歯」へと生え変わっていきます。 「どうせ乳歯は抜けるから、虫歯になってもそれほど問題ないのでは?」と思われることもありますが、乳歯には食べ物を噛むだけでなく、永久歯が正しい位置に生えるためのスペースを保つなど、大切な役割があります。 また、乳歯と永久歯では、歯の大きさや色、歯質、虫歯への注意点などにも違いがあります。特に乳歯から永久歯へ生え変わる時期は、乳歯と永久歯が混在するため、磨き残しが増えやすい時期です。 今回は、乳歯と永久歯の違い、生え変わる時期、それぞれの歯の特徴、家庭で気をつけたいオーラルケアについて分かりやすく解説します。

① 乳歯と永久歯とは?まずは基本を知ろう

人の歯には、大きく分けて「乳歯」と「永久歯」があります。 乳歯は赤ちゃんから幼児期にかけて生える最初の歯です。一般的には生後6か月ごろから生え始め、2歳半~3歳ごろまでに上下合わせて20本程度が生えそろいます。ただし、生え始める時期や生えそろう時期には個人差があります。 乳歯は「いずれ抜ける歯」ではありますが、子どもの成長に欠かせない重要な役割を持っています。 食べ物をしっかり噛むことはもちろん、発音を助けたり、あごの発達を促したりすることにも関係します。さらに重要なのが、後から生えてくる永久歯のための場所を確保する役割です。 一方の永久歯は、乳歯の後に生えてきて、基本的にはその後の人生で長く使い続ける歯です。 永久歯は6歳前後から生え始めることが多く、親知らずを除くと28本あります。 つまり、乳歯は単なる「永久歯が生えるまでの仮の歯」ではありません。乳歯を健康に保つことは、将来の永久歯や口腔環境を考えるうえでも大切なのです。

② 乳歯と永久歯は何が違う?

乳歯と永久歯は、単純に「子どもの歯」と「大人の歯」という違いだけではありません。 まず分かりやすいのが、歯の大きさです。 乳歯は永久歯と比べて全体的に小さく、永久歯へ生え変わると「急に歯が大きくなった」と感じることがあります。 次に違うのが歯の色です。 乳歯は青白く見えることが多いのに対し、永久歯は乳歯よりもやや黄色みを帯びて見える傾向があります。そのため、生え変わりの途中で乳歯と永久歯が並んでいると、「新しい歯が黄色い」と心配になることがあります。 これは必ずしも汚れや異常というわけではなく、歯の構造の違いによって自然に見られることがあります。 さらに重要なのが歯質の違いです。 歯の表面を覆うエナメル質や、その内側にある象牙質は、乳歯では永久歯より薄くなっています。そのため乳歯の虫歯は進行が比較的速いことがあり、早めの発見と対応が重要です。 また、生えたばかりの永久歯も注意が必要です。 永久歯だから最初から丈夫というわけではありません。生えたばかりの永久歯は歯質がまだ成熟途中で、虫歯への抵抗力が十分ではありません。 「乳歯だから虫歯に注意する」「永久歯になったから安心」ということではなく、それぞれの時期に合わせたケアが必要です。

③ 乳歯から永久歯へ生え変わるのはいつ?

乳歯から永久歯への生え変わりは、一般的に6歳前後から始まります。 最初に変化が現れやすいのが、下の前歯です。乳歯がグラグラし始め、抜けた後から永久歯が生えてきます。 一方、乳歯との生え変わりとは別に注意したいのが、**6歳臼歯(第一大臼歯)**です。 6歳臼歯は乳歯が抜けた場所に生えるのではなく、一番奥の乳歯のさらに後ろから新しく生えてきます。 そのため、保護者が永久歯だと気づかず、「まだ乳歯だと思っていた」というケースもあります。 6歳臼歯は噛み合わせの基準にもなる重要な永久歯です。しかし、生え始めは歯ブラシが届きにくく、噛む面には細かな溝があるため、磨き残しにも注意する必要があります。 乳歯と永久歯が混在する時期は「混合歯列期」と呼ばれます。 この時期は、背の低い生えかけの永久歯、グラグラしている乳歯、大きな永久歯などが一緒に並ぶため、歯並びに高低差が生まれます。 いつもの磨き方だけでは歯ブラシが届きにくい場所ができやすいため、特に丁寧なケアが必要な時期です。 なお、生え変わりの順番や時期には個人差があります。他の子どもより多少早い・遅いというだけで、すぐに異常とは限りません。

④ 「どうせ抜ける乳歯」でも

虫歯予防が大切な理由

乳歯はいずれ永久歯へ生え変わります。 それでも乳歯の虫歯を予防することが大切なのは、乳歯が子どもの成長や永久歯の生え方に関わっているからです。 乳歯に大きな虫歯ができると、痛みなどによって食べ物を十分に噛みにくくなることがあります。 また、本来の生え変わりより早い時期に乳歯を失うと、周囲の歯が空いた場所へ動いてしまい、永久歯が生えてくるためのスペースに影響する場合があります。 さらに、乳歯の下では永久歯が成長しています。 そのため、「乳歯はどうせ抜けるから大丈夫」と考えるのではなく、乳歯の時期から健康な口腔環境を整えておくことが重要です。 乳歯の虫歯予防では、毎日の歯磨きだけでなく、おやつや甘い飲み物のとり方にも気をつけましょう。 甘いものを長時間だらだら食べたり、甘い飲み物を頻繁に飲んだりすると、口の中が酸性に傾く時間が長くなります。 おやつは時間を決める、水やお茶を上手に取り入れる、就寝前には丁寧に歯を磨くなど、生活全体で虫歯を予防することが大切です。

⑤ 生え変わり時期の歯磨きは

「仕上げ磨き」がポイント

乳歯から永久歯へ生え変わる時期は、子ども自身が歯磨きをする習慣を身につけていく大切な時期でもあります。 ただし、「自分で磨けるようになった=すべて任せてよい」というわけではありません。 特に混合歯列期は歯の高さや大きさが不ぞろいで、子どもだけでは磨き残しが生じやすくなります。 子どもが自分で磨いた後に、保護者が口の中を確認して仕上げ磨きを行うとよいでしょう。 特に確認したいのは、 ・生えたばかりの6歳臼歯 ・奥歯の噛み合わせ部分 ・歯と歯ぐきの境目 ・歯と歯の間 ・生えかけの永久歯 ・グラグラしている乳歯の周辺 などです。 生えかけの永久歯は周囲の歯より背が低いため、歯ブラシを普通に横へ動かすだけでは毛先が届かないことがあります。 歯ブラシの向きを少し変えたり、磨きたい歯へ毛先をピンポイントで当てたりする工夫が効果的です。 また、歯と歯の間にはデンタルフロスを取り入れることも検討しましょう。 フッ素配合歯磨き剤については、年齢に適したフッ素濃度と使用量を確認して使用することが大切です。 歯科医院では歯磨き方法の指導に加え、フッ化物塗布や奥歯の溝を埋めて虫歯を予防するシーラントなどについて相談することもできます。

⑥ 乳歯から永久歯まで

毎日のケアで健康な歯を守ろう

乳歯と永久歯には、大きさ、色、歯質、本数などさまざまな違いがあります。 乳歯は永久歯より小さく、エナメル質や象牙質が薄いため、虫歯の進行に注意が必要です。一方、生えたばかりの永久歯もまだ成熟途中なので、しっかりと虫歯予防を続ける必要があります。 特に6歳前後から始まる生え変わりの時期は、乳歯と永久歯が混在して歯並びが複雑になるため、磨き残しが生じやすくなります。 大切なのは、「乳歯だから」「永久歯だから」と分けて考えるのではなく、成長段階に合わせてケアを続けることです。 子ども自身の歯磨きを基本にしながら、保護者による仕上げ磨き、デンタルフロス、年齢に合ったフッ素配合歯磨き剤などを上手に取り入れていきましょう。 また、生え変わりが極端に遅い、乳歯が抜けていないのに永久歯が別の場所から生えてきた、歯の痛みや腫れがあるなど、気になることがある場合は歯科医院へ相談しましょう。 乳歯を大切にすることは、これから長く使う永久歯を大切にする第一歩でもあります。 子どもの成長とともに変化していく口の中を定期的に確認し、毎日の正しいオーラルケアと歯科医院でのチェックを組み合わせながら、健康な歯を守っていきましょう。