秋の夜は涼しくなり、ベッドや布団の中でゆっくり過ごすのが心地よい季節です。本を読んだり、音楽を聴いたりして過ごしたいと思っていても、つい手に取ってしまうのがスマートフォン。「少しだけ」と思ってSNSや動画を見始めたら、いつの間にか寝る時間が遅くなっていた、という経験がある人も多いのではないでしょうか。
スマホは連絡や情報収集、動画、ゲームなどさまざまなことができる便利な道具ですが、寝る直前まで使い続ける習慣は、就寝時刻を遅らせる原因になりやすく、心地よく眠るための時間を減らしてしまうことがあります。
大切なのは「今日から寝る前はスマホ禁止」と無理をすることではありません。スマホを使う時間や置き場所を少し工夫し、自然に手放せる環境をつくることです。
今回は、秋の夜をゆったり過ごしながら、寝る前のスマホ時間を無理なく減らす方法をご紹介します。
「早く寝よう」と思っていたのに、ベッドに入ってからスマホを見続けてしまう。これは珍しいことではありません。
スマホにはSNS、ニュース、動画、ゲーム、ショッピングなど、次々と見たくなる情報があります。ひとつの動画を見終われば次の動画が表示され、SNSを開けば新しい投稿が次々に現れます。そのため、明確な目的がないまま使い始めると、やめるタイミングを見失いやすくなります。
特に注意したいのが「ベッドに入ったらスマホを見る」という習慣です。
毎晩、
「布団に入る」
↓
「スマホを開く」
↓
「SNSや動画を見る」
↓
「眠くなったら寝る」
という行動を繰り返していると、スマホを見ること自体が寝る前のルーティンになってしまいます。
さらに秋は日が短くなり、自宅で過ごす夜の時間も長く感じやすい季節です。涼しくなった寝室で横になりながらスマホを眺める時間が、つい長くなることもあるでしょう。
まずは「スマホを使わないように我慢する」のではなく、自分がどんなタイミングでスマホを長く見ているのかを知ることから始めてみましょう。
寝る前のスマホを考えるとき、「ブルーライトだけが問題」と考えてしまいがちですが、それだけではありません。
スマホを使っている時間そのものが長くなれば、その分だけ寝る時間が後ろへずれやすくなります。
例えば23時に寝る予定だった人が、22時50分から「10分だけ動画を見よう」とスマホを開いたとします。しかし関連動画やSNSまで見続け、気付いたら23時30分になっていたとすれば、それだけで予定していた睡眠時間が短くなってしまいます。
また、寝る直前まで刺激の多い情報に触れていることもポイントです。
仕事のメール、SNSの投稿、ニュース、ゲーム、短い動画などを次々と見ていると、布団に入っていても頭はさまざまな情報を処理しています。
一方、眠る前には照明を少し落としたり、静かに本を読んだり、ゆったり過ごしたりして、日中の活動から睡眠へ切り替えていく時間をつくることが大切です。
そのため寝る前のスマホ対策では、単純に画面の明るさだけを見るのではなく、**「何を見ているか」「どれくらい長く見ているか」「スマホによって就寝時刻が遅れていないか」**まで考えてみましょう。
寝る前のスマホ時間を減らそうとして、いきなり「夜はスマホを一切使わない」と決めると、続けるのが難しくなることがあります。
そこでおすすめなのが、スマホを置く時間をあらかじめ決める方法です。
例えば23時に寝るなら、22時30分になったらスマホを充電場所へ置く。このように自分なりの「スマホ終了時間」を決めてみましょう。
最初から長時間離れる必要はありません。
10分程度から始め、慣れてきたら20分、30分と少しずつ伸ばしていく方法でもよいでしょう。重要なのは「何となく眠くなるまで見る」という使い方から、「この時間になったら終わり」という使い方へ変えることです。
スマホのアラームやスクリーンタイムなどの機能を利用し、終了時間を知らせる方法もあります。
また、家族や友人への連絡が気になる場合は、必要な返信や翌日の確認をスマホ終了時間より前に済ませておくと安心です。
「メールを確認する」
「明日の天気を確認する」
「目覚ましを設定する」
「必要な連絡を済ませる」
「充電場所へ置く」
という一連の流れを決めておけば、スマホを手放しやすくなります。
寝る前のスマホ時間を減らすうえで効果的なのが、スマホの置き場所を変えることです。
枕元にスマホがあると、通知が来ていなくても何となく手に取ってしまうことがあります。
そこで充電場所をベッドから少し離してみましょう。
例えば寝室の机や棚の上など、「横になった状態では手が届かない場所」に置くだけでも、何となくスマホを開く機会を減らしやすくなります。
目覚まし時計としてスマホを使っている場合も、少し離れた場所へ置けばアラームを利用できます。朝に起き上がってアラームを止める必要があるため、ベッドの中でそのまま画面を見続ける習慣を見直すきっかけにもなります。
可能であれば、スマホとは別にシンプルな目覚まし時計を用意する方法もあります。
また、通知音や画面の点灯が気になる場合は、必要に応じて「おやすみモード」などの通知を抑える機能を活用するのもひとつの方法です。
スマホを「我慢して見ない」のではなく、そもそも簡単には手に取れない環境をつくることが、習慣を変えるポイントです。
スマホを置いたあとに「何をすればいいのか分からない」と感じると、再びスマホを手に取ってしまいがちです。
そこでおすすめなのが、スマホに代わる寝る前の楽しみをひとつ用意することです。
秋の夜なら、読書をしたり、静かな音楽を聴いたり、温かい飲み物を楽しんだりするのもよいでしょう。
例えば、
・紙の本を数ページ読む
・ノンカフェインの温かい飲み物を飲む
・軽くストレッチをする
・今日あったことを日記に書く
・翌日の予定を手帳で確認する
・ゆったりした音楽を聴く
などがあります。
ここで大切なのは、たくさんの習慣を詰め込まないことです。
「スマホを置いたら本を10分読む」「温かい飲み物を飲んだら歯を磨いて寝る」という程度でも十分です。
特に秋は、読書や温かい飲み物など、ゆったりした時間を楽しみやすい季節。スマホを「禁止する」と考えるより、スマホを置いたあとに楽しめる時間をつくると考えたほうが続けやすくなります。
毎日の小さな楽しみが、新しい就寝前のルーティンになっていくでしょう。
寝る前のスマホ時間を減らすために必要なのは、強い意志で我慢し続けることではありません。
まずは、自分がどのタイミングでスマホを長く見ているのかを確認してみましょう。
そして、
・スマホを終える時間を決める
・寝る30分ほど前を目安に手放してみる
・ベッドから離れた場所で充電する
・必要に応じて通知を抑える
・読書や温かい飲み物など別の楽しみを用意する
といった小さな工夫を組み合わせていきます。
毎日完璧に続ける必要はありません。「昨日は寝る直前まで見ていたけれど、今日は20分早く置けた」という変化でも、生活習慣を見直す一歩になります。
秋は夜の時間が長く感じられ、家でゆっくり過ごしやすい季節です。
スマホを眺める時間の一部を、読書やストレッチ、温かい飲み物など、自分が落ち着ける時間へ置き換えてみてはいかがでしょうか。
「スマホを見る時間を減らす」のではなく、「眠る前に自分を休ませる時間を増やす」。
そんな考え方で、無理のない秋の快眠習慣を始めてみましょう。