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戻り鰹とは何か、脂ののった季節の恵みを知る

公開日:2026/08/14 更新日:2026/10/20

戻り鰹とは季節の珍味

日本人にとって古くから馴染みの深い魚、鰹。古事記にもその存在は記録されており、戦国時代には「勝男武士」の縁起を担ぎたい武士たちの間で珍重されていたと言います。刺身やたたき、「酒盗」と呼ばれる塩辛、はらんぼ塩焼、角煮―鰹は捨てるところがない魚。様々な料理として人々に愛されてきました。 鰹そんな鰹の旬として知られるのが、春の「初鰹(上り鰹)」と、秋の「戻り鰹」。江戸時代に山口素堂が「目に青葉山ほととぎす初鰹」と詠んだことでも知られるように、初夏に合うさっぱりとした味わいが特徴の初鰹は“粋”を大切にする江戸っ子たちにとっての憧れの的でした。初鰹を食べると750日長生きするなどともてはやされ、「女房を質に入れてでも食べたい」と揶揄されるほどの高値が付けられていたと言います。 一方現代では初鰹よりも人気が高いのが、秋の戻り鰹。「とろ鰹」の名でも呼ばれ、その脂の乗りは初鰹の5倍とも10倍とも言われます。マグロのトロよりも美味しいとの声も聞こえるほど。赤身のたっぷりっとした身は初鰹に比べ濃厚な味わいが特徴です。脂の多い戻り鰹は鰹節などの加工用には向かず、鮮度の良いものは刺身やたたきといった生食用に珍重されています。実り豊かな秋の季節にあって、戻り鰹は旬の味覚の代表としてその名を轟かせているのです。

餌をたっぷりと食べて南下する、戻り鰹

回遊として知られる鰹。日本近海に近づくルートは、九州南部を皮きりに黒潮に乗って太平洋を北上する「黒潮ルート」、紀州の南から北上する「紀州ルート」、小笠原諸島・伊豆諸島沿いに北上する「小笠原ルート」、そして伊豆諸島の東の沖合を北上する「東沖ルート」の4通り。中でも有名なのが、フィリピン、台湾、南西諸島を経て日本列島の太平洋岸に現れる黒潮ルート。2月中旬に九州南部に近づき、3月中旬に四国沖、4月に紀伊半島、5月に伊豆・房総沖北上を続け、6月には常磐沖、7~8月には黒潮と親潮のぶつかる三陸沖まで達し、親潮の勢力が強くなる9月頃にUターンして南下を始めます。 「戻り鰹」と呼ばれるのは、この南下を始めた鰹のこと。黒潮と親潮の混合水域となる三陸沖は海の生産量が高く餌も豊富にあるため、ここで栄養をたっぷりと蓄えた鰹は体も丸々と大きくなり、脂もしっかりと乗っているのが特徴です。この戻り鰹を求めて漁に出る、南国土佐伝統の一本釣り漁船。小型船は土佐沖を中心に漁を行いますが、中型・大型船は高知から遥か三陸沖までも出かけていきます。乗組員は15~25人。いちいち母港に戻るわけにはいかないため、漁の状況や前日のセリ値を勘定しながら、その都度水揚げ港を選んで入港することになります。高知の一本釣り漁師はそれだけ他県との交流が深いということを意味しており、様々な地域での経済活動や人的交流の役割をも担っているのです。こうして一本釣りで釣り上げられた戻り鰹は、巻網で一網打尽にされたものに比べ魚体も美しくしっかりしており、漁場で急速冷凍して鮮度を保持しています。また一本釣りで捕らえる鰹は大漁の時でもナブラ(鰹の群れ)の1%ほど。海に優しく、鰹に優しい漁法として、誇り高き漁師たちの間で今なお大切に受け継がれているのです。

よくある質問

鰹のたたきについて、お客様からよくいただくご質問をまとめました。 Q. 戻り鰹と初鰹は何が違うのですか? 初鰹は春から初夏にかけて北上する鰹で、さっぱりとした赤身が特徴です。一方、戻り鰹は夏の間に北の海でたっぷりと餌を食べ、秋に南へ戻ってくる鰹です。その間に蓄えた脂が身全体にまわっており、濃厚な旨みとなめらかな口当たりが楽しめます。旬の時期が限られているため、季節ならではの味わいとして古くから珍重されてきました。 Q. 一本釣りにこだわる理由は何ですか? 網で一度に大量に漁獲する方法と異なり、一本釣りは鰹を一尾ずつ丁寧に釣り上げます。魚体へのダメージが少なく、鮮度と品質を高い水準で保てることが最大の理由です。身の締まりや旨みの乗り方にも差が出るため、当店では一本釣りの鰹のみを厳選して使用しています。 Q. 炭火焼にするとどのような違いが出ますか? 炭火は表面を瞬時に高温で焼き上げるため、外側に香ばしい焦げ目をつけながら、内側は生に近い状態を保つことができます。この温度差が、鰹本来の旨みと炭の香りを同時に引き出し、ガスや電気では再現しにくい奥行きのある味わいをつくり出します。 Q. ギフトとして贈ることはできますか? はい、対応しております。当店の鰹のたたきはギフト需要も多く、丁寧な梱包でお届けしています。たとえば一本釣り鰹のたたき2本入り550g(4〜5人前)は5,580円(2026年8月14日現在)、評価点4.71(2026年8月14日現在)と多くの方にご好評をいただいており、父の日やお中元・お歳暮の贈り物としてもご活用いただけます。
更新日:10/25(10/18〜10/24集計)