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点字とは|家庭でできる触覚の工夫

公開日:2026/08/23 更新日:2026/10/02

六つの点でできている

駅の券売機、エレベーターの操作盤、缶ビールの上面、シャンプーのボトル。街のあちこちに点字はありますが、読み方を知っている人は多くありません。 点字は、縦3×横2の六つの点の組み合わせで文字を表します。凸になっている点の位置で、五十音や数字を読み分けます。この六つの点のまとまりを「マス」と呼びます。 このページでは、点字のしくみを簡単に紹介したうえで、点字が読めない方でも家庭でできる「触って分かる工夫」を整理します。

読み方のしくみ

マスの中の点には、左上から下へ1・2・3、右上から下へ4・5・6の番号が振られています。 ・母音のア行は、1・2・4・5の点で表します。「あ」は1の点だけ ・カ行〜ワ行は、母音の形に子音を表す点を加えてつくります ・濁音、半濁音、拗音は、前に符号のマスを置いて表します ・数字は、数符というマスを置いてからア行〜ジャ行の形で表します 規則性があるので、覚えると意外に体系的です。ただし読むには指先の訓練が要り、大人になってから習得するのは簡単ではありません。

読めるとは限らない

ここが誤解されやすい点です。視覚に障害のある方すべてが点字を読めるわけではありません。 日本の視覚障害者のうち、点字を使う方は一部にとどまるとされています。中途で視力を失った方は、指先の感覚を新しく訓練する必要があり、習得の負担が大きいためです。実際には音声読み上げや拡大文字を使う方が多くいます。 だから、家庭で「触って分かるようにする」ときに、点字である必要はありません。大切なのは、指で区別がつくことです。

触覚マーキングという考え方

視覚以外の感覚で情報を伝える工夫を、触覚マーキングと呼びます。 身のまわりにも例があります。シャンプーボトルの側面にあるギザギザ(リンスにはありません)、キーボードのFとJのキーにある小さな突起、牛乳パックの上部の切り欠き。いずれも「見なくても分かる」ための仕掛けです。 同じ発想を家の中に持ち込みます。よく使うものにだけ、触って分かる目印をつける。文字を読む作業そのものをなくす、という考え方です。

どこにつけると効くか

貼る場所は、迷いやすい順に決めます。 ・電子レンジの「あたため」 ・洗濯機の「標準」 ・エアコンのリモコンの温度と運転 ・炊飯器の「炊飯」 ・玄関の照明スイッチ ・調味料のボトル(砂糖と塩、醤油とソース) ・薬の袋(朝・昼・夜) 最初からたくさん貼らないのがコツです。まず一台、そのなかでも最重要のボタン一つか二つから始めて、慣れてから広げてください。

形で意味を分ける

市販の目印シールには、丸、四角、球形、凹型などいくつかの形があります。形が違うということは、指先の感触が違うということです。 この違いを使って、機能ごとに形を割り当てます。 ・丸=スタート、あたため ・四角=停止、解凍 ・凹み=取り消し ・球形=いちばんよく使うボタン 割り当てを決めたら、紙に書いて家族で共有してください。家電を買い替えたときに、同じルールを引き継げます。 色にも違いがあるので、弱視の方なら触覚と色の両方を手がかりにできます。

貼り方の手順

①貼る面を清潔にし、乾かします。油分やほこりが残っていると接着力が落ちます。 ②位置を決めます。ボタンの真上だと押しにくくなる場合があるので、すぐ横に貼るのも一つの方法です。 ③はがして位置を確認し、真上からしっかり押さえます。 ④数秒間押さえて密着させ、しばらく触らずに置きます。 最後に、目を閉じて指でなぞり、区別できるかを本人に確かめてもらってください。違和感があれば位置か形を変えます。 一度はがすと接着力が落ちるので、迷うならマスキングテープで仮置きしてから本貼りしてください。

子どもと一緒に学ぶ

点字は、小学校の総合学習や自由研究の題材としてもよく取り上げられます。家にある点字を探してみるだけでも、発見があります。 ・缶ビールの上面に「おさけ」と書かれている ・エレベーターのボタンの横に階数がある ・シャンプーとリンスの見分け方 ・駅の手すりや券売機 「なぜここにあるのか」を一緒に考えると、道具の話が街の話になります。触覚マーキングを家の家電に貼ってみるのも、体験としてわかりやすい題材です。

どんな方に役立つか

対象は視覚に障害のある方だけではありません。 ・緑内障や黄斑変性症などで、視野や視力が変化しつつある方 ・加齢で細かい文字が読みづらくなった方 ・白内障で全体がかすんで見える方 ・認知症があり、「押すボタンはここ」という目印が助けになる方 ・手元が暗い場所で作業する方 離れて暮らす家族が帰省した際に、実家の家電に貼っていくという使われ方も増えています。数分で終わりますが、日々の困りごとを一つ減らせます。

WALKS JAPANの点字シール

WALKS JAPANの「点字シール(触覚マーキングシール)」は、ボタンやスイッチを触って識別できるようにするための4種類セットです。丸型、四角型、球形、凹型など、形とサイズと色の異なるシールが入っています。 リモコン、キーボード、電話、家電のコントロールパネル、スイッチなどにお使いいただけます。クッション性と防湿性があり、引き出しの緩衝材としても使えます。 ※本製品は点字を表記するものではなく、触って区別するための目印シールです。一度はがすと接着力が弱まりますので、貼る位置をよくご検討のうえご使用ください。詳しい仕様は下記の商品ページからご確認いただけます。