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【第2弾】世界を魅了する一脚「HIROSHIMA」ができるまで

公開日:2025/05/08 更新日:2025/05/09
こんにちは。Shinc lab.スタッフです。 前回に引き続き、マルニ木工さんの広島工場を訪れ、学んだこと・感じたことをお届けします。 第2弾では、マルニ木工を代表する名作チェア「HIROSHIMA(ヒロシマ)アームチェア」について詳しくご紹介します。

世界に誇る、日本の椅子HIROSHIMA

HIROSHIMAアームチェアが誕生したのは2008年。 その名が世界に知られるようになったきっかけは、2023年のG7広島サミット。会場で各国の首脳が使用し、その美しい佇まいと座り心地の良さに注目が集まりました。 さらに、Apple本社のカフェにも導入され、今や日本を代表する木製チェアとなっています。

深澤直人氏との出会いが生んだ革新

この椅子の生みの親は、世界的プロダクトデザイナーの深澤直人さん。 2005年の協業プロジェクト「nextmaruni」がきっかけでマルニ木工と出会い、「日本の思想や美意識から生まれた椅子」を目指して共同開発が始まりました。 深澤さんは工場を訪れ、職人の手仕事と機械の融合技術に感銘を受け、「ずっと、良い木の椅子をデザインしたかった」と語ったそうです。

HIROSHIMAという名前に込めた想い

椅子の名前を決めたのも、深澤さんご本人。 「平和の象徴である『広島』という地名は、一度聞くと忘れない。地方の中小企業が世界とつながっていく象徴になる名前だと思った。」 そんな思いが込められているんです。

職人技×機械技術で生まれる、一脚

HIROSHIMAアームチェアの製造には、高い精度が求められます。そこで活躍しているのが、マルニ木工の“プログラミング職人”。 刃物の角度・速さ・動きを細かく調整し、まるで手作業のような精度で削り出せるよう、加工機械をカスタマイズしています。これによって、美しい曲面を量産することが可能に。

HIROSHIMAができるまでの9工程

私たちが実際に見学してきた、HIROSHIMAの製造工程をご紹介します。 ①木材の品質確認 使えるのは、木の約2割。さらに約2年かけて含水率8〜10%にまで乾燥します。 ②板材のサイズ調整 家具ごとのパーツに応じて、木目や色味を見ながらカット。 ③部品の形状切り出し 手作業と機械を使い分け、木目の美しさが揃うように加工。 ④曲げ加工(プレス成形) 座面のカーブは6枚の曲げ板を接着して成形されています。 ⑤フィンガージョイントによる接合 接着面を大きくし、見た目も美しく強度も高い構造に。 ⑥高精度な削り出し 12本の刃を使い分ける機械が、複雑な形状を正確に削り出します。 ⑦職人による手作業の磨き 滑らかな肌ざわりに仕上げるのは、たった3人の選ばれた職人の手。 ⑧塗装 裏までムラなく、丁寧に塗装されます。 ⑨検品・梱包 厳しい基準をクリアしたものだけが、出荷されます。

1脚の椅子に込められた「手」と「技術」

こうしてできあがったHIROSHIMAアームチェアは、木目の美しさ・座り心地・丁寧な仕上がりのすべてが揃った一脚。 世界中の人々が魅了された理由が、見学を通してとてもよくわかりました。技術と心がひとつになって、ようやく完成する椅子なんですね。

次回は「マルニ木工の職人」にフォーカス!

次回、第3弾では、HIROSHIMAを支える“職人さん”たちの技と人柄をご紹介します。どんな人たちが、あの美しい椅子を生み出しているのか。ぜひお楽しみに!

HIROSHIMAアームチェア