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膿皮症 気になる症状と原因を解説!

公開日:2025/04/25 更新日:2025/05/07

症状から考えられる病名-原因と治療方法

犬の皮膚病にはさまざまな種類があり、遺伝的な要因や犬種ごとの特性によって発症しやすい病気もあります。また、体に常在している菌や、日常的に接する寄生虫が原因になるケースもあります。 愛犬がしきりに体をかゆがったり、引っ掻いたり、舐めたり、噛んだりしている場合は、皮膚に異常が起きているサインかもしれません。普段から全身の様子をよく観察しておくことが大切です。 多くの皮膚病は、早期に適切な処置を行えば、重症化や慢性化を防ぐことができます。少しでも気になる行動が見られたら、早めに対応するようにしましょう。 ここからは、動物病院で診てもらうべき主な皮膚病について、それぞれの症状や原因を詳しく解説していきます。

【膿皮症】

**膿皮症(のうひしょう)**は、犬に多く見られる一般的な皮膚病のひとつです。皮膚のバリア機能が低下したり、免疫力が弱まったりすることで、皮膚に常在している黄色ブドウ球菌などの細菌が異常に増殖し、感染を引き起こします。 症状としては、**かゆみを伴う赤いポツポツ(ニキビのような湿疹)**や、皮膚が盛り上がるようなブツブツ、フケ、黒いかさぶた、脱毛などが見られます。体のどこにでも発症しますが、内もも・脇・お腹などの柔らかい部位に特に出やすい傾向があります。 治療では、抗生物質の内服や、殺菌成分を含む薬用シャンプーなどが使用されます。再発しやすいため、治療とあわせて皮膚の清潔を保つことが重要です。 かかりやすい犬種: どの犬種でも発症しますが、特に以下の犬種でよく見られます。 ブルドッグ、パグ、ボストン・テリア、ジャーマン・シェパード・ドッグ、シェットランド・シープドッグなど。

【皮膚糸状菌症】

皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)は、カビの一種である糸状菌が皮膚に侵入・繁殖することで炎症を引き起こす皮膚病です。犬の顔や足先、体のあちこちに赤みを帯びた発疹や脱毛、フケ、かゆみといった症状が見られます。 糸状菌は動物の被毛や皮膚の角質を栄養源としており、人にも感染する可能性がある「人獣共通感染症」です。人に感染すると**発疹やリング状の脱毛(いわゆるリングワーム)**などの症状を引き起こします。 治療には、抗真菌薬(飲み薬・塗り薬)や薬用シャンプーが用いられます。加えて、カビの胞子が家の中に残らないように徹底した掃除や生活環境の改善も重要です。 かかりやすい犬種・傾向: ブルドッグなどの皮膚にシワの多い犬種に比較的多く見られますが、犬種に限らず、子犬・老犬・投薬中の犬・免疫力が落ちている犬に特に起こりやすいとされています。

【マラセチア皮膚炎】

マラセチア皮膚炎は、マラセチア菌というカビ(真菌)の一種が原因で起こる皮膚病です。マラセチアはもともと犬の皮膚に常在している常在菌ですが、皮膚のバリア機能が低下したときや、アトピー性皮膚炎・脂漏症などの皮膚トラブルがあるときに異常繁殖し、炎症を引き起こします。 主な症状は、しつこいかゆみや、耳・口まわり・あご・内もも・足先・わきなどに見られる皮膚のベタつきです。さらに、独特のにおい(脂っぽくすっぱいようなにおい)がすることもあります。 マラセチア菌は皮脂を栄養源として繁殖するため、皮膚がベタつくほど悪化しやすくなります。治療には、抗真菌薬の内服や外用薬の使用、そして薬用シャンプーでの薬浴などが効果的です。皮脂のコントロールと清潔な状態を保つことが大切です。 かかりやすい犬種: 犬種にかかわらず発症しますが、シー・ズー、ミニチュア・ダックスフンド、トイ・プードル、アメリカン・コッカー・スパニエル、マルチーズ、パグなどの犬種は特に注意が必要です。

【アトピー性皮膚炎】

アトピー性皮膚炎は、ダニ・ハウスダスト・花粉・カビなどの環境中に存在するアレルゲン(アレルギーの原因物質)に反応して起こるアレルギー性の皮膚炎です。遺伝的な体質が関係しているとされており、他の犬や人にはうつりません。 特徴的なのは、強いかゆみと皮膚の赤みを伴う炎症が顔、足先、お腹、肛門まわり、わきなどに繰り返し起こることです。 かゆみによって、犬が掻く・舐める・噛む・体をこすりつけるといった行動を頻繁にとるようになります。これが続くと、脱毛や皮膚の肥厚(厚くなる)、色素沈着などの症状が現れることがあります。 多くは生後半年〜3歳くらいまでの若い時期に発症し、一生付き合っていく必要がある慢性の皮膚病です。 治療は、 ステロイドや免疫抑制剤、抗ヒスタミン薬の投与 外用薬(塗り薬)の使用 薬用シャンプーによるスキンケア 減感作療法(アレルゲンに慣らす治療法) などを組み合わせて行われます。継続的なケアと環境の見直しが重要です。 かかりやすい犬種: 柴犬、フレンチ・ブルドッグ、シー・ズー、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアなど、皮膚がデリケートな犬種に多く見られます。

【角化型疥癬】

**疥癬(かいせん)**は、ヒゼンダニという非常に小さなダニが皮膚に寄生することで発症する、激しいかゆみを伴う皮膚病です。疥癬には主に2つのタイプがあります。 ■ 角化型疥癬(かくかがたかいせん) 皮膚のバリア機能や免疫力が低下している犬に見られるタイプで、特に子犬や免疫抑制剤の投与を受けている犬などに発症しやすい傾向があります。 ■ アレルギー型疥癬(通常の疥癬) ヒゼンダニに対するアレルギー反応によって強いかゆみが引き起こされるタイプです。 【症状】 激しいかゆみにより、犬が自分の体を掻き壊したり、毛をむしり取ったりします **分厚くて硬いフケ(皮膚のかさぶたのようなもの)**が出てくることがあります 耳、ひじ、かかと、お腹などに症状が出やすい部位です 【治療と注意点】 駆虫薬の投与(スポットタイプや内服など) 薬用シャンプーでの薬浴 多頭飼育の場合はすべての犬に検査を実施することが推奨されます。症状が出ていない犬も感染している可能性があります。 また、疥癬は人にも感染する可能性があります。愛犬が疥癬と診断された場合、飼い主がかゆみや湿疹などを感じたら、早めに医療機関を受診してください。 かかりやすい犬: 外で飼われている犬や、多頭飼育の環境で暮らしている犬に多く見られます。

【甲状腺機能低下症】

甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)は、甲状腺ホルモンの分泌が不足することで起こる病気です。 甲状腺ホルモンは全身の代謝を調整する重要なホルモンのため、その分泌が低下すると、心身のさまざまな機能に影響を及ぼします。 【全身に現れる主な症状】 元気がなくなる、活力が落ちる 表情が乏しく、「悲しそうな顔」に見えることがある 寝ている時間が増える、動きが鈍くなる 食事量は変わらないのに体重が増える(代謝が落ちているため) 【皮膚に現れる主な症状】 かゆみのない脱毛(特に左右対称に現れるのが特徴) 皮膚や被毛のベタつき、フケの増加 色素沈着(皮膚が黒っぽくなる) 毛ヅヤが悪くなる、毛が伸びにくくなる カットした毛がなかなか生えてこない これらの症状は比較的ゆっくりと進行するため、見逃されやすい傾向があります。早期の発見と治療が重要です。 【治療】 治療には、甲状腺ホルモン剤の継続的な投与が必要です。 ホルモンを補うことで、徐々に症状が改善していきますが、治療は一生続ける必要がある場合もあります。 かかりやすい犬種: ゴールデン・レトリーバー、コッカー・スパニエル、ボクサーなどの中〜大型犬に多く見られます。

【ノミアレルギー性皮膚炎】

ノミアレルギー性皮膚炎(のみによるアレルギー性皮膚炎) ノミアレルギー性皮膚炎は、犬がノミに刺された際に、ノミの唾液に含まれるタンパク質などにアレルギー反応を起こして発症する皮膚病です。 【主な症状】 強いかゆみ 赤く小さなポツポツとした発疹 特に腰や尾の付け根あたりを激しくかゆがるのが特徴 掻いたり、噛んだり、舐めたりして毛をむしるような行動をとる 掻き壊しによる炎症の悪化や感染を引き起こすこともある 炎症は急激に悪化する場合もあるため、かゆみや皮膚の異変がみられたら、早めに動物病院を受診することが大切です。 【治療と予防】 駆虫薬によるノミの駆除 ステロイド剤や抗ヒスタミン薬などでアレルギー症状を抑える 症状が強い場合には抗生物質を使うことも また、再発を防ぐためには、 定期的なノミ予防薬の使用 生活環境の清掃や衛生管理も重要です。 かかりやすい犬: ノミ予防をしていない犬や、ノミが寄生しやすい屋外での散歩が多い犬などは特に注意が必要です。

【外耳炎】

外耳炎(がいじえん)とは、耳の外耳道(がいじどう)や耳介(じかい)部分に炎症が起こる状態を指します。多くの犬が経験する皮膚トラブルのひとつです。 【主な症状】 黒っぽい耳垢が増える 耳の赤みや腫れ 悪臭がする 耳の付け根を触るとグチュグチュと音がする 頻繁に頭を振る、耳を掻く 床に耳をこすりつける 耳を触られるのを嫌がる(逃げる・怒るなど) 症状が進行すると、炎症が中耳や内耳に広がる可能性もあるため注意が必要です。 【主な原因】 草の種子やゴミなど外部からの刺激 耳ダニの寄生 アトピー性皮膚炎や食物アレルギー 免疫力の低下 腫瘍や耳の構造異常 など 【治療と対策】 耳の洗浄による汚れ除去 点耳薬や抗菌薬の投与 炎症が重度の場合は、**外科的処置(手術)**が行われることも 日頃から耳の中をチェックし、湿気や汚れを溜めないことが予防のポイントです。

皮膚病を誘発する主な原因と対策

犬の皮膚病の原因はさまざまですが、環境が大きな影響を与えることも多いです。清潔な環境を整え、皮膚を保護するための対策を講じることが重要です。愛犬の体調や皮膚の異変に気づいたときに、早期に対応できるよう、日常的に観察しましょう。 【体温の調節】 犬の皮膚は体温調節にも関与しています。特に夏場は気温が高く、蒸れやすいため皮膚病を引き起こしやすくなります。室内ではエアコンを使い、屋外では涼しい場所に移動させてあげるなど、温度管理を行いましょう。 【乾燥対策】 乾燥すると皮膚のバリア機能が低下し、皮膚病を引き起こす原因になります。乾燥が気になる場合、セラミドやヒアルロン酸が含まれた保湿力の高いシャンプーや入浴剤を使って皮膚の水分を保つことが大切です。 【ストレス管理】 犬はストレスが原因で体を舐めることがあります。もし、足先がよだれで濡れていたり、一部の毛が赤く変色している場合は、ストレスが関与しているかもしれません。分離不安やストレスの兆候がないか、愛犬がリラックスできる環境を提供しているかを見直すことが重要です。エリザベスカラーや**エリザベスウェア(保護服)**を使うことで、患部の悪化を防ぐこともできます。 【害虫・寄生虫対策】 ノミやダニ、ヒゼンダニ、毛包虫などの寄生虫が原因で皮膚病を引き起こすことがあります。これらの害虫は気温が13℃以上になると活動を始めるため、1年中予防が必要です。定期的に駆虫薬を使い、寄生虫の予防を心がけましょう。 【アレルギー対策】 犬の皮膚病の原因として、食物アレルギーやノミ、ハウスダストなどがあります。アレルギーを引き起こす要因を排除することが大切です。例えば、ハウスダストを減らすために掃除を徹底したり、アレルギー対応のフードや手作りご飯を与えたりしましょう。また、洋服を着せたり、薬用シャンプーでの定期的な薬浴も効果的です。 【栄養バランス】 皮膚の健康を保つためには、必要な栄養素をバランスよく摂取することが重要です。消化しやすいタンパク質やビタミンB群、ビタミンA、ビオチン、亜鉛、オメガ3脂肪酸など、皮膚に良い栄養を積極的に取り入れるようにしましょう。皮膚や被毛に特化したサプリメントを使うのも有効です。

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