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宝石と透過光について

公開日:2026/04/10 更新日:2026/04/10

透過光とは?

透過光とは、視点とは反対側から検査物に光を通すこと、またその光を指します。 いわゆる「透かし」の状態となります。 上の二つの写真は同じ石ですが、左が通常の照明(光は上から)で、右が透過光を用いた状態となっています。 両者で比較してみると、透過光状態は「内部の状態が強調される」ことがわかります。 下の写真でもう一例見てみましょう。
左が通常照明、視点方向とほぼ同じ方向から光を当てています。この状態だと、宝石の表面状態が強調されて表示されます。内部の状態はほとんど見えなくなります。 右は同じ石の透過光状態。今度は表面の状態はほとんど見えなくなりましたが、左の写真では見えなかった内部のカラーバンドが見えてきました。(合成サファイアのカーブライン) 照明の位置関係を変える、という事はシンプルですが、宝石の検査をするうえで非常に重要な要素になります。 次に、透過光状態で宝石を見るための便利な道具を紹介します。
プレートライト(フラットライト) 置くだけで簡単に宝石を透過光状態とできます。 こういった上に置ける平面光源無しで、透過光状態とするには、石を持ち上げて、天井の照明にかざしたり、ペンライトを視点と反対側に保持する必要があり、やや手間がかかるかもしれません。 下は使用例となります。 置くだけで内部特徴が見えるため、内部のクラックの発見なども容易にでき、検品にも便利です。 ※小さな影になって見えている点は内包物となります。

暗視野照明

暗視野照明は、透過光の一種の照明方法です。通常の透過光(明視野照明)に対して、宝石に側方より光を入れて、黒い背景の上にインクルージョンを浮かび上がらせる照明方法です。 透明石のインクルージョンを拡大検査する際などによく用いられます。
暗視野照明は宝石用の顕微鏡には一般的に搭載されている機能となります。また、「ダークフィールドスコープ」を使用することで同様の照明を得ることが可能です。 いずれも、インクルージョンや内部特徴をしっかり観察する際には非常に有効なツールとなります。

まとめ

照明の方向によって検査石の強調される場所は変わります。 ・表面を見たいときは視点と同じ方向から照らす ・内部を見たいときは視点と反対側から照らす(透過光) というのが基本となります。 加えて、透過光が直接宝石にあたらないようにすることで、内部特徴をよりはっきり表示する暗視野照明が透明石の内部特徴検査では重宝されます。