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深蒸し煎茶の二煎目・三煎目——同じ茶葉で3杯楽しむ淹れ方

公開日:2026/08/06 更新日:2026/08/27

二煎目・三煎目まで美味しい

深蒸し煎茶を淹れて、一番目のお茶を飲み終えたあと——その茶葉を、そのまま捨ててしまっていませんか。 実は深蒸し煎茶は、二煎目・三煎目と、味わいの表情を変えながら楽しめる奥深いお茶です。今回は、同じ茶葉で3杯を味わい尽くす淹れ方の変化をご紹介します。

一煎目——濃厚な旨味のスタート

深蒸し煎茶の一煎目は、長い蒸し時間で細かくなった茶葉から、旨味成分(テアニン)がたっぷりと抽出されます。 湯温は70℃前後、蒸らしは30秒〜1分が目安です。 熱すぎる湯は渋み(カテキン)を過剰に引き出してしまうので、ぬるめの湯でじっくりと。濃厚な甘みと深いコクが、一口目から口いっぱいに広がります。

二煎目——すっきりとした甘みの表情

二煎目は、一煎目とはまったく違う顔を見せます。一煎目で旨味の大部分が抽出されたあとの茶葉には、香り成分とほのかな甘みが残っています。 ポイントは、湯温を少し上げて、蒸らしは短く。80℃ほどの湯を注ぎ、10〜15秒でサッと注ぎ切ります。 すると、一煎目の濃厚さとは対照的な、すっきりとした甘みと清涼感のある香りが立ち上がります。冷ました急須の温度も、このタイミングでちょうどよく馴染んでくるでしょう。

三煎目——ほのかな余韻と香り

三煎目は「もう出ないだろう」と思われがちですが、深蒸し煎茶はここからが本番です。微細な茶葉に残った最後の成分が、ゆっくりと溶け出してきます。 湯温は85℃前後まで上げ、蒸らしは30秒ほど。 一煎目とも二煎目とも違う、やさしくほのかな甘みと、ほろ苦さのない穏やかな余韻が楽しめます。味わいのグラデーションを追いかけるように、ゆっくりと味わうのがおすすめです。

3杯楽しむための、3つのコツ

同じ茶葉を最後まで美味しく味わうために、覚えておきたいポイントがあります。 ① 一煎目は「注ぎ切らず」少し残す 急須の底に溜まる最後の一滴には、渋み成分が集まりやすいもの。絞り切らず、少し残すことで、二煎目以降もまろやかな味わいを保てます。 ② 蒸らし時間は一煎目が長く、後になるほど短く 一煎目は30秒〜1分、二煎目は10〜15秒、三煎目は30秒前後。茶葉から出る成分の量に合わせて調整すると、どの煎でもバランスよく抽出できます。 ③ 茶葉を「休ませる」時間をとる 二煎目と三煎目のあいだに少し間を置くと、茶葉が落ち着いて、次の抽出がやわらかくなります。急須の中で茶葉をほぐすように、軽く揺らしてから注ぐのも効果的です。

まとめ——一杯の茶葉から、三つの景色を

深蒸し煎茶は、二煎目・三煎目と進むにつれて、味わいの「景色」が変わっていくお茶です。 濃厚な一煎目、すっきりとした二煎目、ほのかな三煎目。同じ茶葉から三つの表情を楽しめるのは、コスパの良さだけでなく、時間をかけてお茶と向き合う夏のひとときの、何よりの贅沢ではないでしょうか。 次に深蒸し煎茶を淹れるときは、ぜひ二煎目・三煎目まで試してみてください。急須の中の茶葉が、思いのほか長く、深く寄り添ってくれるはずです。