地域の文化を和菓子に映す、長洲町で一軒の和洋菓子店「お菓子のよね村」
公開日:2026/06/23 更新日:2026/07/10熊本県長洲町で生まれ育った米村さん夫妻が営む「お菓子のよね村」は、町内でたった一軒の和洋菓子店です。初代である父親からの頼みを受けて2代目に就任した米村龍一さんは、40年以上の長きにわたり伝統の製法を守り続けてきました。店頭に立つ妻の愛弓さんは、日々の接客の中でお客さまと交わす会話を大切にし、そこで得た気づきを商品の企画や改善に反映させています。
お店のショーケースに並ぶのは、地域に根ざした物語を持つお菓子の数々です。長洲町は古くから金魚の生産が非常に盛んな地域で、今でも町内には15軒の養魚場があり、駅や公園など町の至る所で金魚の姿やモチーフを見ることができます。よね村では、そんな地域の象徴である金魚をかたどった最中を作り続けています。
また、地元の四王寺神社で約800年前から続く伝統行事「的ばかい」という裸祭りも、お菓子作りの大切なインスピレーションの源です。祭りで激しく奪い合われる藁の「的」をモチーフにした丸い形のお菓子は、50年ほど前から変わらない手作業の手順で一つひとつ作られており、地域の歴史や文化を次の世代へと伝える役割も担っています。