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ノースフェイスの傑作、マウンテンジャケットを徹底解説。マウンテンライトとの違いも

公開日:2025/02/14 更新日:2026/09/01
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  • |マウンテンジャケット徹底解説

    「ノースフェイスの代表作といえば?」 この質問に対して、思い浮かぶプロダクトは多くあります。 「ヌプシ」「バルトロ」「ヒマラヤン」といったダウンジャケット。バックパッキングというカルチャーの起源となったリュック。ジオデシック構造を採用した「ジオドーム」「2メータードーム」のようなドームテント。 しかし、今日のアウトドアとストリートの両方を代表するブランドとしてのノースフェイスを形作った一着を挙げるなら、それは「マウンテンジャケット」です。 鮮やかなカラーの身頃に、黒の別生地をあてがった肩と袖。左胸と右肩の前後2か所に置かれたハーフドームロゴ。ノースフェイスと聞いて多くの人が思い浮かべるビジュアルは、すべてこの一着から始まりました。 当ページでは、マウンテンジャケットがノースフェイスを代表する商品である理由を、誕生の背景・実際に支えた遠征・現在の立ち位置から解説。 あわせて、購入時に必ず比較されるマウンテンライトジャケットとの違いも、現行モデルの実数値で整理します。

    About THE NORTH FACE

    「北壁」 クライミングにおける最も挑戦的な側の名を冠し、1966年の創業以来ノースフェイスは夢を追う冒険者たちを支えてきました。 "NEVER STOP EXPLORING"(=飽くなき探求心)のコンセプトのもと、限界を超えた可能性への挑戦を後押しします。
    Story Behind THE NORTH FACE
    マウンテンジャケットとは
    マウンテンライトジャケットとは

    |今回紹介するアイテム

    |マウンテンジャケットの誕生

    ゴアテックスを採用したジャケットがノースフェイスのラインナップに初めて加わったのは1977年のこと。 ファッション性がすべてであった当時のスキーウェア業界に機能性という新たな切り口で衝撃を与え、アメリカのトップスキーヤーを中心に新たなマーケットを作り出しました。 遅れること数年、8,000m級の高山に対応するアルパインクライミング用防水ジャケットとして世に送り出されたのがマウンテンジャケット。 このジャケットを設計したのは、イングリッド・ハーシュバーガーというパタンナー。 もともとは金細工職人出身のドイツ人女性で、フィットとディテールへの執拗なこだわりで知られました。 彼女が手がけたのはマウンテンジャケットだけではありません。 80年代のグリズリーピークに始まり、フリースのデナリジャケット、後述するマウンテンライトジャケット。 いまなおアイコンとして残るノースフェイスのアウターの多くが、彼女の手から生まれています。

    |「ノースフェイスの象徴」誕生秘話

    スキーウェアと異なり、クライミング中はジャケットがバックパックや岩肌などと擦れるため、肩と肘を摩擦に強い素材で補強する必要がありました。 耐摩耗性に定評のある素材といえばコーデュラナイロン。 そんなコーデュラ素材には1985年時点では黒色の展開しかなかったため、アルパイン環境で目立つビビッドなカラーのメイン素材に黒色の補強で切り替えるデザインを採用。 これが現在まで続くノースフェイス独特のカラーブロックデザインの起源となりました。 さらに今ではノースフェイスのほぼすべての製品で見られる前後のハーフドームロゴの起源もマウンテンジャケットにあります。 高所登山に対応するハイスペックな新型ジャケットへの圧倒的な自信から、シエラパーカやグリズリーピークなど、それまでのノースフェイス製品では控え目であったロゴを、黒地の補強部分に白のシルクスクリーンでプリント。 興味深いのは、その位置を決めた理由です。 当時の担当役員だったマーク・エリクソンによれば、ハーシュバーガーの発想はこうだったと語られています。 「スキーリフトの列に並んでいるとき、後ろに立った人が、面と向かうことなく背中のロゴを見られるから」 どこに置けば美しいかではなく、どういう距離で誰にどう見られるか。 アウトドアの枠を超え、世界中のストリートでアイコンとなるデザインはこうして生まれました。

    |最強シェルジャケットの進化

    1987年、「8,000m級の登山を快適にする」という使命をもって、当時のディレクターであるサリー・マッコイらによるエベレスト遠征が行われました。 アメリカ人女性初のエベレスト登頂を狙った遠征です。 気象条件に恵まれなかったことでこの遠征隊による登頂は叶いませんでしたが、マッコイはこの遠征で60日間マウンテンジャケットを着続けました。 そしてその経験から設計を修正し、高所登山に最適なレイヤリングシステムの枠組みを考案。 これを「エクスペディション・システム」と名付けます。 そんなエクスペディション・システムの根幹としてデザインされた新型マウンテンジャケットが、1990年に登場します。 最大の変更はハンドポケット。 オリジナルは四角く、クラシックな位置にありましたが、1990年により角度をつけて高い位置へ移されます。 理由は明確で、クライミングハーネスを着けたままポケットにアクセスできるようにするため。 同時にジップインジップ機構も搭載され、現在も続くマウンテンジャケットの形がここで完成しました。 同時期には1989年にミドルレイヤーとしてマウンテンジャケットにジップインジップシステムを用いて装着するフリースのデナリジャケットが、1990年に同じく連結できるダウンジャケットのローツェジャケット、その進化版として1992年にヌプシジャケットが相次いで登場。 さらにセットアップで着用できるマウンテンパンツ、バックパッキングやスキーに対応する軽量モデルとしてマウンテンライトジャケットの発売もこのころに開始され、「エクスペディション・システム」が完成します。 これが2000年に発足するノースフェイスの最高峰ライン「サミットシリーズ」の基となります。 1990年にアップデートされたこのマウンテンジャケットは、その機能性の高さから防水ジャケット、ひいてはアウトドア用アウターの代名詞としての地位を築きあげました。 これを読んでいるあなたも日常的にアウトドア的な要素をもつアウターが「マウンテンジャケット」と呼ばれている場面に遭遇したことがきっとあるはずです。

    |南極横断を支えた装備

    220日・6,021km スペックの高さは、使われた場所で証明されます。 1989年7月27日、6カ国6名の隊が南極半島を出発しました。 犬ぞりとスキーのみ、機械の力を一切借りない南極大陸横断への挑戦です。 隊は南極点を越え、220日間・6,021kmを踏破して1990年3月3日に目的地へ到達。 このInternational Trans Antarctica Expeditionを支えたのがマウンテンジャケット・マウンテンパンツとデナリジャケットをベースにした装備でした。 隊員が実際に着たギアは、「Trans-Antarctica」コレクションとして度々復刻されています。 1997年には、クライマーのコンラッド・アンカーがマウンテンジャケットを着て南極ラケクニーベン峰の初登攀を達成。 標高2,365m、誰も登ったことのない壁でした。 登山を想定して作られた服ではなく、実際に初登攀を支えた服。 マウンテンジャケットのアウトドアギアとしての説得力は、ここにあります。

    |マウンテンジャケットの現在地

    現在、ノースフェイス公式がマウンテンジャケットに設定している「適したアクティビティ」は、トレッキング/ハイキングです。 高所登攀でも、遠征でもありません。 いまブランドの頂点にあるサミットシリーズで、同じくアイスクライミングを主眼に開発されたシアアイスジャケットには40デニールのGORE-TEX Proを使用。 摩擦が多い部分にはデニール数の高い別生地を当てるのではなく、ビーズプリントを配置することで軽量化を実現しています。 「重量はアスリートの敵である」 この信条のもと各ギアの徹底的な軽量化を図る現在のサミットシリーズ。 シアアイスジャケットの重量は現行マウンテンジャケット(810g)の約半分となる430g。 さらに春夏向けアルパインクライミング用ハードシェルであるツイゾムピークジャケットは7Dの極薄GORE-TEXを採用し重量僅か235g。 マウンテンジャケットの購入前に知っておきたいのは、この一着がもう8,000m級を狙うためのギアではないという点。 ただしそれは、頂点を譲った代わりに日常で扱える堅牢さを手にしたということでもあります。 スキー場で転んでも傷ひとつつかない頑丈さは、7デニールのシェルには出せません。

    |マウンテンライトジャケットとの違い

    「マウンテンジャケットとマウンテンライトジャケットって何が違うの?」 購入を考えたことがある方なら一度は抱いたことがある疑問だと思います。 出自でいえば、マウンテンジャケットは8,000m級の登山やそれに伴うアイスクライミングを想定しているのに対し、マウンテンライトジャケットはハイキング、バックパッキングやスキー、スノーボードといったアクティビティを主眼に開発された経緯があります。 2層ゴアテックスの防水透湿性、レイヤリングに対応するジップインジップシステム、バックパックを背負った際にもアクセスしやすいポケット配置は共通。 ただし両モデルは近年それぞれアップデートを受けており、いまの違いは用途よりも「装備の有無」で捉えたほうが正確です。 マウンテンジャケットだけに残っているテクニカルウェアとしての装備は3つ。 脇下ベンチレーション、デタッチャブルスノーカフ、ヘルメット対応フードです。 マウンテンライトにはどれもありません。 この3点はそのまま雪山やゲレンデで効果を発揮します。 暑さを感じたら脇を開けて換気でき、スノーカフが雪の侵入を防ぎ、フードはヘルメットの上から被れる。 ゲレンデでのスキー、スノーボードにはピッタリです。 ●マウンテンジャケット  素材:摩擦に強く頑丈(150D)  ディティール:   パウダーガード、ベンチレーション、Wジップ  見分けるポイント:   フロントフラップがベルクロ仕様   肩部分と肘から先が色切り替えデザイン   ●マウンテンライトジャケット  素材:耐久性と軽さを両立(70D)  ディティール:   ウエスト周りもドローコードで調節可  見分けるポイント:   フロントフラップがスナップボタン仕様   肩から腕全体まで連続した色切り替えデザイン
    かつては「マウンテンジャケットは着丈が短めでフィット感が高い、マウンテンライトは着丈も身幅もゆったり」と説明されてきました。 ですが両モデルの近年のアップデートにより、この違いは実質的に解消されています。 マウンテンジャケット:着丈77cm・身幅65cm マウンテンライトジャケット:着丈78cm・身幅64cm (ともにLサイズ) 着丈の差はわずか1cm。身幅にいたっては、マウンテンジャケットのほうが1cm広くなっています。 とくにマウンテンジャケットは直近のアップデートで肩幅が広がり、袖丈が短くなりました。 数字で見ると明確なドロップショルダー化です。 大きくなったのではなく、肩の落ちた今のシルエットに作り替えられたというのが正しい理解になります。 公式コピーも「クラシックな雰囲気に見直しながら、環境配慮型のePEメンブレン素材にアップデート」と説明しています。 どちらを選んでもシルエットで失敗することはありません。

    |それぞれのサイズ感を紹介

    - マウンテンジャケット

    - マウンテンライトジャケット

    |記事のまとめ

    普段使いやキャンプ、登山をメインに使用するアウターをお探しの方にはマウンテンライトジャケットがおすすめ。 サイズアップしなくてもスウェットやパーカーの上から着ぶくれせずに着用でき、だぶつき感もない絶妙なサイジングです。 加えて光沢感が少なくスポーティさが控えめな素材感で、様々なコーディネートに合わせやすいのもポイント。 フロントジップを開けて着用してもジャケットの形が崩れません。 一方で雨風への防御力やアウトドアフィールドでの利便性を重視したい方にはマウンテンジャケットがおすすめです。 ヌプシフーディ、デナリフーディなどフード付きのインナーをジップインジップで装着したときの収まりの良さも、マウンテンジャケットに軍配が上がります。 ノースフェイスを象徴するカラーブロックデザインもハーフドームロゴも、40年前のこの一着から始まりました。 他を圧倒する機能性と高いデザイン性でアウトドアとストリートの両方のアイコンになった一着。 それぞれの特徴を理解し、自分の用途に合った一着を選びましょう。

    |今回紹介したアイテム

    ‐ マウンテンジャケット

    ‐ マウンテンライトジャケット

    |ノースフェイス当店おすすめアイテム

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