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"映えない"活動こそ、町を変える|佐賀の保護猫団体「ねこみね」

公開日:2026/09/25 更新日:2026/10/04
こんにちは、モコペットです。 今号は、佐賀県上峰町・みやき町を中心に活動する保護猫団体「ねこみね」さんをご紹介します。

TNR活動って、映えない...

ねこみね 代表 中村静子さん

「TNR活動って"映え"ないんですよね」 そう笑いながら話すのは、ねこみね代表の中村静子さん。 TNR(Trap:捕獲、Neuter:不妊手術、Return:元の場所に戻す)活動を軸に、県東部で地域猫活動を続けています。 保護猫活動というと保護や譲渡をイメージする人が多いかもしれませんが、野良猫を増やさないTNR活動もまた、保護が必要な猫を減らすことにつながる重要な取り組みです。
活動を始めたきっかけは11年前、会社の敷地に来ていた野良猫が子猫を産んだこと。 その後、近所で猫の手術を手伝った際に「これでやっと肩の荷が下りた」という言葉をもらったことが、活動を本格化させる原点になったといいます。 現在は自営業のかたわら、朝4時から子猫のミルク、特別なケアが必要な犬猫の世話、そしてTNR活動へと動き、昨年だけで200頭以上のTNRを行いました。

なぜ、TNRを選んだのか

保護や譲渡ではなく、TNR活動を中心に据える理由を、中村さんはこう語ります。 「私、不安神経症なところがあるので、保護がちょっと苦手なんですよね。頭数を抱えすぎると、自分に何かあったらどうしようと不安になってしまう。だから毎回完結できるTNR活動が、私には向いているし、無理なく続けられるスタイルなんです」 自分の性質を理解した上で、無理なく長く続けられる形を選ぶ——その現実的な視点もまた、活動を10年以上続けてこられた理由のひとつなのかもしれません。

「猫嫌いな人」こそ、地域を変える鍵

TNR活動で欠かせないのが、地域住民への周知です。捕獲日や活動の目的を記したチラシを配り、一軒ずつ説明して回ります。 中でも中村さんが力を入れるのが、猫を苦手とする人や、苦情を寄せてきた人のもとへ、あえて足を運ぶことです。
「地域猫活動って、猫が嫌いな方に理解してもらわないと、絶対成功しないんですよ」「猫嫌いな人の多くは、猫で困っている人なんです。そういう人こそが、地域猫活動のキーパーソン」 厳しい言葉をぶつけられることもある中で、相手の話を最後まで遮らずに聞き続けることで、少しずつ気持ちが和らいでいくのだそうです。 ​​​​​​​TNRは手術をして終わりではなく、リターンする猫がそれまでより穏やかに暮らせる環境を整えることも、活動の大切な一部だと中村さんは考えています。

地味だからこそ、誰もが関われる

今年7〜8月には、ピースニャンコとの協働で「佐賀ニャンプロジェクト」を実施。 協力病院での保護猫の初期医療と避妊去勢手術の費用を、ピースニャンコが全額負担しました。
今後望む支援として、中村さんは「法律知識の勉強会」や、各地にTNR活動の担い手を増やすことを挙げています。 「この活動は単調で地味なので、SNSで発信してもなかなか注目されません。でも本当に大切な活動なんです」 その姿勢は、特別な人だけができることではなく、外猫を見かけたら気にかけてみる、猫のことで困っている人の話に耳を傾けてみる、猫が苦手なご近所さんに笑顔で挨拶をしてみる ​​​​​​​——そんな小さな関わりの延長線上にあるのかもしれません。
※本記事は各種公開情報をもとに作成しました。最新情報は各団体の公式サイトよりご確認ください。